目次


ビジネススクールで教えるメンタルヘルスマネジメント入門

適応アプローチで個人と組織の活力を引き出す


[目次] [著者紹介]


表紙




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まえがき


第1部 基礎編

1 身近に起きているメンタル不調

[ケースA]トップランナーの突然のメンタル不調
[ケースB]少数精鋭の職場で起こった「ドミノうつ」
[ケースC]安全配慮義務違反で訴訟騒ぎに
本書の構成と特徴

2 メンタルヘルスの基礎知識

メンタル不調がもたらす経済的損失
わが国におけるメンタルヘルスケアの歴史
ハイパー・チェンジ・エイジのメンタル不調

3 適応アプローチとは何か

職場問題を改善する「適応アプローチ」
日々の働きかけでメンタル不調を予防
すぐ医師の判断を仰ぐべきケース

4 ケース解説:誤った対応がもたらす悲劇

[ケースA]メンタル不調者を励ますことはストレスに
[ケースB]不十分な人的資源管理がトラブルを拡大
[ケースC]対応手順の誤りが損害賠償責任のリスクへ
コラム「電通事件とオタフクソース事件」
リーダー、マネジャーが知っておくべきメンタルヘルス施策

5 ストレスを理解する

ストレスとは何か
ストレスに関する誤解
ストレッサーとストレス反応
コラム「セリエによる一般適応症候群の三つのステップ」
心理学的観点から見たストレス
職場のストレスモデル


第2部 状況把握編

1章 自己のストレス状況・特性を把握する

1 個人の職務ストレスを計測する

[ケース]健康そうなのに休みたがる部下、辛そうなのに無理をする部下
上司は部下のストレスを、客観的に把握できるか

2 自分自身の「ストレスと職場適応度」を知る

簡易版THQストレス診断

3 ストレスを受けやすい六つの性格傾向

生活習慣危険傾向
消極傾向
漂流傾向
焦燥傾向
神経質傾向
孤高傾向

2章 職場のストレス状況を把握する

1 「心の健康診断」で早期の問題発見

2 THQによる組織のストレス診断

組織全体のストレス状態を診断する
THQ組織診断の特徴
傾向分析に見られる代表的パターン

3 組織のストレス改善にもコーピングが有効

コラム「メンタルヘルス維持のコストと効果」
コラム「PMKリーダーシップ」


第3部 ソリューション編

1章 セルフケアによるソリューション

1 コーピングでストレス耐性を高める

2 六つの性格傾向とコーピング

3 七種類のコーピング

コラム「ハイパー・チェンジ・エイジのコーピング」

4 コーピングによりメンタル不調を改善、予防したケース

[事例1]リラクセーションによって、飲酒過多を克服
[事例2]食事を改善して、心身の健康を回復
[事例3]ストレス軽減により、生活習慣病が改善
[事例4]周囲に無関心だった自分を反省し、コミュニケーションを改善

2章 リーダーシップによるソリューション

1 メンタル不調の部下にどう対処すべきか

[ケース]不適切なリーダーシップが、うつ病の部下を追い込む

2 部下をメンタル不調にしないために

メンタル不調を未然防止するリーダーシップ
部下の気持ちに配慮する
カウンセリング・マインドを持つ
コラム「職位が高いほど、メンタル『良好』に?」
NIOSHのストレスモデルを意識する

3 もしもメンタル不調者が出てしまったら

どう見極めるか、どう対応すべきか
コラム「横からの支援──トヨタ自動車労働組合」

4 部下の復職に当たって、リーダーがすべきこと

メンタル不調になった部下の復職
うつ病からの職場復帰
コラム「管理職の職場復帰」

3章 人的資源管理によるソリューション

1 人的資源管理からのアプローチの必要性

2 個人によるサポートの限界

[ケース]上司のサポートも効果なく、ドロップアウト
人事制度の不備がもたらすメンタル不調

3 メンタル不調になりやすい年齢層

ここ数年、若返りを増す傾向
現場の最前線で働く三〇代ならではのストレス要因
[ケース]M&Aによる将来への不安が、メンタル不調を誘発
仕事のやりがい、社会的意義の欠乏感
[ケース]働く動機があいまいになってメンタル不調に
働く目的が薄れてしまうことによる悲劇

4 これからのメンタルヘルス施策

早期発見・早期治療に努める
芽を摘み取る究極のメンタルヘルス対策
従業員が前向きになれる育成、配置、採用、評価が現実解
コラム「ベンチャー企業は負荷が大きくても健康?」
施策を生かすための現状把握──TISの取り組み
定期的なチェックをもとに継続的なコーピングを実施──オリエンタルランドの取り組み
イベント型の対策で終わらせない体制づくり

5 人的資源管理とメンタルヘルス対策は表裏一体


メンタルヘルスに関するQ&A

職場のメンタルヘルス理解度テスト

監訳者によるあとがき

索引



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著者

佐藤 隆(さとう たかし)
日本鋼管病院の精神衛生室および同社人事部兼務にて、メンタルヘルス等の職務に携わる。慶應義塾大学および明治学院大学にて非常勤講師、東海大学短期大学部にて学科長を務める。学術活動として現在まで300社以上の企業を対象に、リーダーシップおよび管理職のメンタルヘルスに関する調査研究を実施。また、多数の企業における人事部・管理職向け研修や人事システム立案に携わる。
現在、グロービス経営大学院大学教授。他に、ハンス・セリエ財団カナダ・ストレス研究所客員研究員、財団法人パブリックヘルスリサーチセンター付属ストレス科学研究所客員研究員、早稲田大学エクステンション(八丁堀校)非常勤講師を務める。また産業ストレス学会理事として組織開発を研究する。臨床心理学、精神保健学等を専攻。
著書に『臨床心理学とストレス科学』(エイデル研究所、2004)、『婦長さん出番ですよ!』(日本看護協会出版会、1992)、『危険予知の実践心理学』(労働新聞社、1984)、『ストレスと上手につき合う法』(泉文堂、1982)、『朝礼の話題に困らない本』(日本実業出版社、1979)、『ゼロ災害への道』(総合労働研究所、1976)ほか多数。他に共同執筆として『産業心理相談ハンドブック』(金子書房、 1998)、『ストレスの事典』(朝倉書店、 2005)がある。論文多数。
学会活動として、日本産業ストレス学会理事、日本産業精神保健学会員、日本心理臨床学会会員、日本ストレス学会等会員、産業・組織心理学会員(元監事)がある。
臨床心理士、精神保健福祉士取得。

監修

グロービス経営研究所
創造と変革をもたらすビジネスリーダーを育成するとともに、グロービス・グループの各事業を通じて蓄積した知見に基づいた、実践的な経営ノウハウの研究・開発・発信を行っている。
http://globis.co.jp

構成・執筆協力

嶋田 毅(しまだ つよし)
グロービス・メディア事業推進室マネジングディレクター、グロービス経営大学院大学 上級研究理事。東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社、主に出版、コンテンツ開発、ライセンシングなどを担当する。累計100万部を超えるベストセラー「MBAシリーズ」のプロデューサーも務める。共著書に『新版MBAマネジメント・ブック』『新版MBAマーケティング』『MBAビジネスプラン』『MBA定量分析と意思決定』(以上ダイヤモンド社)など。グロービス経営大学院や企業研修において管理会計、定量分析、経営戦略、マーケティング等の講師も務める。また、オンライン経営情報誌GLOBIS.JP(http://globis.jp/)などでさまざまな情報発信活動を行っている。

荒木 博行(あらき ひろゆき)
慶應義塾大学法学部卒業後、住友商事(株)に入社。同社人事部にて人材の採用、評価、育成、およびメンタルヘルス管理に従事する。その後、グロービスにて、企業向けの人材育成・組織開発部門にて、人材育成体系のコンサルティング、およびマネジャーとして組織を統括する役目を担う。現在は、ファカルティ・コンテンツ部門にて、「メンタルヘルスとリーダーシップ」などの新規科目開発を行うとともに、グロービス経営大学院及び企業内研修において講師を務める。

構成協力

グロービス(植村ルミ、野田史恵、有園香苗)


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