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目次
監修者まえがき
本書の使い方
第１部 基礎編
第１章 単期間ゲームで基本的な概念を理解する
１ 囚人のジレンマ
ケース１：Ｘモーターズの技術開発委託先選定
絶対優位の戦略（dominant strategy）
絶対優位の戦略が崩れる条件
２ ナッシュ均衡と男女の争い
ケース２：２銀行合併後のシステム選定
ナッシュ均衡（Nash equilibrium）
ナッシュ均衡は複数存在する
男女の争い（battle of sexes）とナッシュ均衡の見つけ方
ナッシュ均衡に至るメカニズムの解明が今後の課題
３人ゲームとしての「男女の争い」
デファクト・スタンダードもナッシュ均衡の一種
コラム：日常生活に見るナッシュ均衡
３ 硬貨合わせゲームと混合戦略
ケース３：夕刊紙のマーケットシェア争い
硬貨合わせゲーム（matching pennies）
ランダム化（randomization）と混合戦略（mixed strategy）
混合ナッシュ均衡戦略（pure strategy Nash equilibrium）とその求め方
ケース3に見るランダム化
ケース2における混合ナッシュ均衡戦略
複数のナッシュ均衡戦略からより好ましい戦略を選ぶ基準
多人数ゲームにおける混合ナッシュ均衡戦略
コラム：混合戦略の考え方
４ 連続的戦略・利得と寡占下での競争理論
ケース４：食パン納入業者の競争
連続的戦略と連続的利得
クルノー競争（Cournot competition）
ベルトラン競争（Bertrand competition）
クルノー競争からベルトラン競争への転換
第２章 複数期間ゲームで応用力を磨く
１ 交互進行ゲームと部分ゲーム完全均衡
ケース５：取引シェア拡大のジレンマ
交互進行ゲーム（sequential game）とゲームの木（game tree）
部分ゲーム（subgame）、後向き帰納法（backward induction）と部分ゲーム完全均衡（subgame perfect equilibrium）
部分ゲーム完全を満たさない戦略と信憑性の問題（credibility problem）
コラム：同時進行ゲームをゲームの木で表現する
２ 有限回反復ゲーム
ケース６：バーゲンセール戦略(1)
反復同時進行ゲームで反復されるゲームに均衡戦略が１つしかない場合
反復同時進行ゲームで反復されるゲームに均衡戦略が２つ以上ある場合
コラム：２回反復囚人のジレンマゲームをゲームの木で表現する
３ 無限回反復ゲーム
ケース７：バーゲンセール戦略(2)
有限回（ケース６）と無限回（ケース７）の比較
無限回反復囚人のジレンマゲーム
利得の現在価値と無限回反復ゲーム
第２部 応用編
第３章 情報の不確実性を織り込む
１ 情報非対称ゲーム
ケース８：売り手と買い手の戦略
ビジネスの現場に見る情報非対称ゲーム
情報非対称ゲームをゲームの木で整理する
分離均衡（separating equilibrium）が成立するケース：部品コストが大きい場合
分離均衡が成立しないケースと逆選択（adverse selection）の理論
ビジネスに見る逆選択の事例とその対策
補：ベイズ・ルール（Bayes' rule）、ベイズ均衡（Bayesian equilibrium）、完全ベイズ均衡（perfect Bayesian equilibrium）
２ 反復情報非対称ゲームと情報操作
ケース９：新規参入阻止のゲーム
単期間ゲームの場合の戦略
ゲームが2回繰り返される場合とその戦略
新規企業から「強硬派」が多いと思われている場合（ｐ≧2/3の場合）
新規企業から「強硬派」が多くないと思われている場合（ｐ＜2/3の場合）
情報非対称ゲームが連続的に繰り返される場合にはでは情報操作戦略が功を奏する
コラム：「穏便派」既存企業が１回目の新規企業の参入に際し、0.5の確率で「戦う」と「戦わない」をランダム化させる場合
３ プリンシパルとエージェントのゲームとモラル・ハザード
ケース10：プロダクションとの依頼契約
プリンシパルとエージェントのゲームの狙い
ＳＴＥＰ１：情報対称なプリンシパルとエージェントのゲーム
ＳＴＥＰ２：情報非対称なプリンシパルとエージェントのゲーム
ＳＴＥＰ３：依頼人と代理人の利害対立に対する解決策
依頼人側の解決策は、利得面からの対策と情報面からの対策
４ オークションの理論
ケース11：美術品のオークション戦略
オークションの４形態
情報対称なオークションゲーム：シールド・ビッド・オークション形式の場合
情報対称なオークションゲーム：オープン・ビッド・オークション形式の場合
情報非対称なオークションゲーム
情報非対称下での各種オークション形式の比較
オークションゲームをビジネスに利用する際の３つの心得
コラム：各種オークションにおける売り手の期待売却金額
５ 交渉の理論と協力ゲーム
ケース12：建設プロジェクトの請負比率交渉
単期間同時交渉ゲームにおけるナッシュ均衡戦略
協力ゲーム（cooperative game）的アプローチとナッシュの交渉解（Nash bargaining solution）
非協力型の同時進行交渉ゲームと交渉順序の重要性
交互進行交渉ゲームが示唆するもの
情報非対称の交渉ゲーム
コラム１：ナッシュの交渉解の４条件
コラム２：無限界反復の交互進行交渉ゲームのモデル化
第４章 これからのゲーム理論
１ ゲーム理論の課題と今後
モデルと現実のギャップ
ゲーム理論の問題点１：複数均衡
ゲーム理論の問題点２：プレーヤーの合理性
進化的ゲーム理論（evolutionary game theory）
コラム：経済学者にまつわる、笑えない（？）ジョーク
ゲーム理論の歴史
あとがき
参考文献
索引 |
