目次

はじめに ──「孤立主義」が蔓延する世界を生き抜く

第１章　戦後70年の岐路に想う

集団的自衛権「違憲論」には致命的な錯誤がある
時代に翻弄されながらも、凛として生き抜いた女性の強さ
現実を報じないまま、安保反対を叫ぶ新聞の未熟さ
中国の顔色を窺う外務省に外交を主導する実力はない
戦後70年の節目、日本人は歴史を学び直すべき
緊密な日台関係は他ならぬ日本の国益
「戦後70年談話」とともに見詰め直すべき先人たちの物語

第２章　暴走する国家、緊迫するアジア

沖縄県知事の論理矛盾と地元二紙の偏向報道
日本たたきで求心力を高めるしかない中国共産党
米国務省元高官も批判した、目に余る中国の歴史修正ぶり
北朝鮮の窮状も待ったなし、拉致問題の交渉体制を見直せ
李登輝元台湾総統が語る「本当に頼れる国は日本」
米国は寛容な対中戦略を改め、無法ぶりを許さない姿勢を
史上初の台湾女性総統、蔡英文が語る国家の将来
南京大虐殺が世界記憶遺産へ悔やみ切れない無策の敗北
必死に「日本非難の包囲網」を広げる中国はどこまでもつのか

第３章　世界のパワーバランスが変わる

南シナ海で対立するも、米国を手なずける中国のやり口
中台首脳会談の開催を突然発表した馬総統の危うさ
世界各国の人々が集った「憲法改正一万人大会」の熱気
日本のメディアはなぜ報じない　韓国を揺るがす七万人大暴動
日章旗を踏みつけさせる中国、返還の努力を続ける米国
沖縄県知事は辺野古問題を「反対運動の材料」にしている
遺稿集を読んで考えた車谷長吉さんの感性と生き方
中小企業の“親父”が教えるアジア諸国との付き合い方
他国が仕掛ける「歴史戦」に備え、事実に根ざした歴史観の醸成を

第４章　今こそ、決意の刻

書店主らの失踪などに見る、中国の強引なイメージ操作
チベットを弾圧しながら、海外仏教徒を歓待する中国の狡猾さ
他国に無関心な米国、日本は憲法改正を急げ
震災五年で考えた原子力規制委の権限と在り方
脳梗塞から復活した平沼氏が訴え続けた自主憲法制定
バチカンを巻き込む中国の謀略　「武器なき戦い」ははじまっている
「正定事件」対応で確信　官邸主導での情報発信は急務
猛スピードで進む中国軍拡　日本には自助努力が求められる
揺らぐ米国・アジア情勢　安倍首相が明確にした改憲意欲

第５章　動揺する世界、乗り切る覚悟はあるか

日本をおとしめる情報戦に一刻も早い対策を
最高裁判事の人事に見る米国の保守対リベラルのせめぎ合い
核兵器使用に言及するトランプ氏を生んだ米国の変貌
沖縄で静かに高まる自衛隊配備への賛成論
原発の安全性で重視すべきは専門家尊重の最高裁判断
どの候補も評価できない人材劣化の米大統領選
沖縄の海に広がる珊瑚のがん　海から見える日本の病
現行憲法にしがみつく日本人への痛烈な風刺の書
金正恩体制の崩壊は大前提　拉致問題交渉の好機を逃すな

第６章　世界が待望する「凛たる国家」へ

自衛隊派遣に反対しながら護衛を受けるピースボートの矛盾
沖縄は事件への怒りと同時に、冷静さを失ってはならない
オバマ大統領の広島訪問で考えた「言葉」と「行動」のギャップ
内向化に拍車がかかる米国　どのみち必要な日本の自助努力
中国海軍の軍艦が領海侵犯　日本を守る法体系の整備が急務
若者たちよ、日本を守るために世界情勢を踏まえた投票を
英国のＥＵ離脱で深まる「自国第一主義」とそれを喜ぶ中国
米でも絶賛の中国の要人が豹変　求められる国益の視点

著者

櫻井よしこ（さくらい・よしこ）
ベトナム生まれ。ハワイ州立大学歴史学部卒業。「クリスチャン・サイエンス・モニター」紙東京支局員、アジア新聞財団「DEPTH NEWS」記者、同東京支局長、日本テレビ・ニュースキャスターを経て、現在はフリー・ジャーナリスト。1995年に『エイズ犯罪　血友病患者の悲劇』（中公文庫）で第26回大宅壮一ノンフィクション賞、1998年には『日本の危機』（新潮文庫）などで第46回菊池寛賞を受賞。2007年「国家基本問題研究所」を設立し理事長に就任。2011年、日本再生へ向けた精力的な言論活動が高く評価され、第26回正論大賞受賞。2011年、民間憲法臨調代表に就任。
著書に『論戦』シリーズ（ダイヤモンド社）、『「民意」の嘘』（花田紀凱氏との共著、産経新聞出版）、『日本の未来』（新潮社）など多数。