「捨てない未来」はこのビジネスから生まれる

「捨てない未来」はこのビジネスから生まれる
── 赤字知らずの小さなベンチャー「日本環境設計」のすごいしくみ

目次

はじめに

第1章 ごみを「資源」に戻す、すごい〈技術〉

    ── なぜ知識も伝手もないベンチャーが、世界初の技術を開発しつづけられるのか?

▪ 「服から燃料できるんちゃう?」
▪ 酒の席での「バイオエタノール談義」が原点に
▪ ハードルだらけだった「素人の思いつき」
▪ 金も知識も何もないから成功した「初めての実験」
▪ 起業したての小さなベンチャーの大きすぎる課題
▪ つくったエタノールに、火が灯った瞬間
▪ 携帯電話も資源になる? ── NTTドコモを動かした「思いつき」と過去の技術
▪ 着なくなった服から、もう一度新しい服を
▪ 「戻す」技術でリサイクルは進化する
▪ 「炭素」を循環させれば、「地上資源」で社会は回る
▪ 目指すは、すべての有機物が資源になる究極の技術

第2章 消費者と企業をつなぐ、すごい〈ビジネスモデル〉

    ── なぜ小さなベンチャーが、誰も真似できないしくみをつくれたのか?

▪ 「力になるのは難しいですね」── 断られまくる不甲斐ない日々
▪ 技術だけで事業は回らず ── 「集める」という大きすぎる課題
▪ 「小売店やメーカーがものを売るだけの時代は終わった」 ── 大恩人との出会い
▪ 「小が大を束ねる」異例づくしのスキーム
▪ 「回収ボックス」をどこに置くか。それが問題だ
▪ リサイクルをしたほうが儲かる ── 実証されたエコとビジネスの相乗効果
▪ 結論。消費者はリサイクルしたがっている ──「回収」を生活動線の中に
▪ あなたの服を、地球の福に ──「FUKU‒FUKU」ブランド誕生
▪ ビジネスモデルは消費者からつくる
▪ 小さな額を、たくさん集めて大きく稼ぐ
▪ 大きかったイオンリテールの存在 ―もう1人の大恩人
▪ 良品計画、パタゴニア ―「FUKU‒FUKU」ブランドを育てたブランド企業
▪ 「再生」ポリエステルで、環境を「儲かるビジネス」に
▪ 「リサイクルといえばハチマーク」── ブランドがインフラを浸透させる
▪ 「ごみは資源」── その言葉の本当の意味
▪ お手本はアップルとグーグル ── 特許よりも「真似されないしくみ」が大事

第3章 誰もが参加したくなる、すごい〈ブランディング〉

    ── なぜ実績ゼロの会社が、150の企業・団体を巻き込めたのか?

▪ イオンとセブンが同じ企画で肩を並べた日
▪ プラスチックを地球のプラスに ──「PLA‒PLUS」プロジェクト
▪ 「ありえない」アライアンスはなぜ実現できたのか?
▪ 「PLA‒PLUS」を後押ししてくれた救世主
▪ リサイクルの輪は「業界の垣根」を越える
▪ 「横串を刺す」── 小さいベンチャーだからこそできた立ち回り
▪ リサイクルの「ブランド力」が、販促を強化する?
▪ 子どもの笑顔に気づかされたこと ── 幼稚園でのおもちゃ回収プロジェクト
▪ 消費者が「思わず参加したくなる」ブランドをつくる
▪ 「ヘルメット」から生まれたケータイのリサイクル
▪ リサイクルはグローバルなビジネスになる! ── インドへの進出
▪ 常識を覆すためのしくみはもうできている
▪ ハリウッドを動かした、一本の電話
▪ 2015年10月21日、世界に「ハチマーク」が羽ばたく
▪ 「戦争を一緒になくしましょう」── 究極のブランド誕生

第4章 お金を回しつづける、すごい〈マネタイズ〉

    ── なぜお金のないスタートアップが、100か月連続単月黒字を達成できたのか?

▪ 資本金1000万円で工場はつくれるのか?
▪ 「そんなもんはわざわざ買わんでええ」
▪ 会社の外に「応援団」をつくる ── 事業の圧倒的正しさが共感へ
▪ お金がなかったからこそ、技術を実現できた
▪ 創業から「100か月連続単月黒字」を支えたしくみ
▪ 「総合商社」の経営者のようにベンチャーを「経営」する
▪ キャッシュを生む事業と、ブランドを育てる事業 ── 時間軸で見極める
▪ 「営業」とは、顧客企業の「経営」を支えること
▪ 一度始めたら「やめられない止まらないしくみ」
▪ 競合しない独壇場をどうつくるか ── 市場は調整力でつくる
▪ リサイクルを真に儲かるビジネスに変える「大勝負」へ

第5章 小さくても戦える、すごい〈アイデア〉

    ── なぜ地方の一営業マンが、グローバルなプラットフォーム戦略を発想できたのか?

▪ 起業を決意した「そのとき」
▪ ペットボトルから制服をつくる ── 一営業マン、リサイクルと出合う
▪ 色つきペットボトルじゃ、ダメなんです。
▪ 何が「消費者の心」を動かすのか?
▪ 繊維という「究極のコモディティ」を売るために
▪ ケンカは誰でもいつでもできる。まとめ上げてこその仕事
▪ 制服にディスプレイをつけて広告収入を得る!? ── 価格競争を抜け出すために
▪ 人の10倍勝負する ── コンペの勝ちを増やすあの手この手
▪ 昔の仕事仲間が、今の事業の「応援団」

終章 「地上資源」がめぐれば世界は回る

▪ 戦争のない社会をつくる
▪ 「地上資源」でオリンピックをつくる








著者

岩元美智彦(いわもと・みちひこ)
日本環境設計株式会社 代表取締役社長
1964年鹿児島県生まれ。1985年、大学生だった21歳のとき『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を観て、ごみを燃料にして動く車型タイムマシン「デロリアン」に衝撃を受け、「未来にはごみが資源になる。実現するのは日本のテクノロジーだ」と確信する。
大学卒業後、繊維商社にて営業職としてキャリアをスタート。取引の傍らで廃棄される製品のリサイクルが日本の課題であると感じ、企業での再生繊維の開発・普及・啓発に5年間、繊維製品のリサイクルのビジネスモデル構築に7年間携わる。その経験から、資源が循環する社会を実現するためには、テクノロジーだけではなく誰にでもわかりやすく参加しやすい「消費者参加型」のしくみが必要であることに気づく。
2007年1月、髙尾正樹とともに「日本環境設計株式会社」を設立。2008年、綿繊維からバイオエタノールをつくる技術開発に成功。また2010年、衣料、繊維製品をリサイクルしたい消費者と企業を結ぶ「FUKU-FUKUプロジェクト」を開始。さらに2012年には、環境省と連携してプラスチック製品の回収実証実験である「PLA-PLUSプロジェクト」を開始。2015年現在、150の企業・団体が参加する一大インフラとなっている。
2015年、消費者から集めた衣料品などでつくった燃料で、デロリアンを走らせるプロジェクトを開始。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で主人公がたどり着いた未来の日付である10月21日、都内でデロリアンを走らせることに成功し、ついに30年越しの夢を叶えた。
トーマツベンチャーサポート・野村證券主催「年末特大版Morning Pitch」最優秀賞受賞(2014年)。