ブックタイトル週刊ダイヤモンド15年12月19日号

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概要

週刊ダイヤモンド15年12月19日号

特集 老後リスクの現実沈む可能性があると警告する。 13年度の国民年金の平均受給額は月5万4522円、同じく厚生年金は14万5596円。つまり平均的なサラリーマンの夫と専業主婦の家庭なら毎月の年金収入は合わせて約20万円だ。 生活をダウンサイジングして月20万円で暮らせるならそれでいいし、足りなければ何らかの収入源を確保しなければならない。退職金や企業年金でカバーできる場合もあるだろう。悲惨な老後になるか、楽園になるか、今から予測するのは容易ではない。どんな備えも万全ではなく、あくまで自分自身で、その時々の状況に応じて折り合っていくしかないのだ。 また、認知症、がん、心筋梗塞……。高齢者を襲う病気と、その予防法、克服法についての種々雑多な情報も溢れ返っているが、判断するのはやはり自分しかいない。 そして、「金」「健康」「孤立」の3Kを一挙に解決するのは「働くこと」といわれる。寿命が延びた分、そしていつまでも社会に貢献するという点でも、高齢者には働き続けることが期待されている。 そんな中で、他の誰のものでもない「自分にとっての等身大の老後」をどう考えるか。現役世代のうちから向かい合っておきたい。データで知る  2050年には〝4人に1人?が75歳以上女性高齢者は、それほど長生きしたいと思っていない75歳以上65~74歳15~64歳0~14歳20406080100 (%)20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代男 女809887 8469 71 689583 83745645 4620406080100 (%)20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代63男 女5058653952457352 5238 32 33 302010年(実績)総人口1億2806万人総人口9708万人2030年(予測) 2050年(予測)2384万人(25%)5001万人(52%)1383万人(14%)938万人(10%)2278万人(20%)6773万人(58%)1406万人(12%)1203万人(10%)8173万人(64%)1529万人(12%)1419万人(11%)1683万人(13%)75歳以上100歳以上100歳以上100歳以上65~74歳15~64歳0~14歳75歳以上65~74歳15~64歳0~14歳75歳以上65~74歳15~64歳0~14歳(万人)0 50 100 150 200 250 (万人)0 50 100 150 200 250 (万人)0 50 100 150 200 250総人口1億1662万人4万人25万人70万人団塊世代団塊ジュニア世代「長寿はめでたいことであるか」と聞くと…… 「長生きそのものに価値があるか」と聞くと……出所:総務省「国勢調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」など出所:特定非営利活動法人 老いの工学研究所日本は世界で最も高齢化が進んだ国であるが、将来の人口推計もまた大きく変動する。人口に占める75歳以上の割合は、2010年に11%であった。ところが、30年に20%、50年には25%になる。将来は、大半の人が75歳以上、80~90代の後期高齢者が中心の超高齢社会に変わる。一般的な社会通念では、「長寿はめでたい」ということになっており、高齢者に対するあいさつでも褒め言葉として定着している。だが、当の高齢者に聞いてみると、まったく反対の結果が出た。高齢者は、年齢を重ねていく過程で単純に老いを肯定できなくなっているのだ。左の質問に対する答えと同様に、高齢者は長生きすることに対して、全世代にわたって肯定的に捉えていない。特に、女性はそれほど長生きしたいと考えていない。60代以降は、30%の水準で否定的に感じていることが分かる。女性は、生活の充実度を重視するようだ。図 解31 週刊ダイヤモンド 2015/12/19