ブックタイトル週刊ダイヤモンド１６年１月３０日号

概要

週刊ダイヤモンド１６年１月３０日号

　延続きの国産旅客機ＭＲＪに、火災に見舞われた大型客船の建造。三菱重工業はこの呪われた二大事業で巨額損失が必至の情勢だ。三菱商事も資源価格の低迷に苦しみ、16年ぶりに首位陥落の危機にある。キリンホールディングスは上場以来、初の赤字に転落してしまった。　日本最大の企業グループ、「三菱」の凋落を印象付けるニュースが相次いでいる。　時を同じくして、国内のベンチャーかいわいで、ある例え話が話題になった。東海岸には伝統企業がひしめき、西海岸に新興企業が集積する米国になぞらえ、三菱なトヨタをしのぐ三菱グループ国内企業グループの時価総額ランキング世界でもトップクラスの企業集団世界の企業グループの売上高ランキング（2015年）1/30号　P32　イラストレーターCS5　オーバープリント済み　岩崎順位 社名 時価総額（兆円） 順位 社名 業種 売上高（億ドル） 純利益（億ドル）従業員数（万人）123456789101112131415161718192021222324252627282930三菱グループ三井グループトヨタ自動車日本電信電話ＮＴＴドコモＪＴ住友グループ日本郵政ＫＤＤＩゆうちょ銀行ソフトバンクグループホンダみずほフィナンシャルグループ日産自動車セブン＆アイ・ホールディングスデンソー武田薬品工業キヤノン東海旅客鉄道東日本旅客鉄道ファーストリテイリングファナックアステラス製薬キーエンス富士重工業ソニー村田製作所ブリヂストン日立製作所花王30.223.822.610.09.98.27.87.77.67.06.76.35.55.04.54.54.44.44.34.13.93.83.53.53.43.33.23.22.92.81234567891011121314151617181920212223三菱グループウォルマート中国石油化工集団三井グループロイヤル・ダッチ・シェル中国石油天然気集団エクソンモービルＢＰ国家電網公司住友グループフォルクスワーゲントヨタ自動車グレンコア・エクストラータトタルシェブロンサムスン電子バークシャー・ハサウェイアップルマッケソンダイムラー中国工商銀行エクソールアクサ多種多様小売り石油多種多様石油石油石油石油電力多種多様自動車自動車資源石油石油電機投資電機ヘルスケア自動車銀行自動車保険5,2734,8574,4684,3084,3134,2863,8263,5873,3943,1902,6862,4772,2112,1202,0381,9581,9471,8281,8121,7231,6321,6221,6122341645217014916432538981441461982342192219199395159244846776.2220.089.770.49.4164.08.48.592.271.859.334.410.710.06.530.731.69.77.028.046.231.99.6＊時価総額は2015年1月15日終値を基に計算。順位は小数点第2位以下も加味している＊1ドル＝110円で換算。米「フォーチュン」誌 「Fortune Global 500（2015）」を基に本誌編集部作成三菱グループは、金曜会に所属する29社。ただし、持ち株会社傘下の企業は持ち株会社を対象とした。三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ、三菱マテリアル、三菱ケミカルホールディングス傘下の子会社7社は、持ち株会社の業績を採用。三菱ふそうトラック・バスは独ダイムラーの子会社であるが三菱グループの企業として集計。同社と明治安田生命保険は非上場のため時価総額からは除外。郵船ロジスティクスは日本郵船の子会社であるが、上場しているため集計対象。加盟企業一覧は39ページ参照。各グループは社長会に所属する主要企業で集計。ただし、時価総額や各種業績は持ち株会社のものを採用。トヨタ自動車は三井グループの社長会加盟企業であるが、オブザーバー企業のため除外している。【グループの定義】週刊ダイヤモンド 2016／01／30　32グループ力を徹底解剖三菱はなぜ最強なのかSpecial Feature 1Part日本最大の企業グループである「三菱」。なぜ三菱グループは最強なのか。それは、本邦初算出となる「三菱経済圏」の巨大過ぎる市場規模を見れば歴然だ。三井、住友を凌駕！トップ財閥が築いた450万人経済圏一部の三菱系企業の業績が悪化し、グループの凋落説もささやかれる。ただ、全国に張り巡らせたビジネス網を見る限り、最強の座は簡単には揺るがなそうだ。遅