ブックタイトル週刊ダイヤモンド17年7月29日号

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週刊ダイヤモンド17年7月29日号

Special Feature 財閥と企業集団の最大の違いは、その統治方法にあります。 財閥の組織は、トップに財閥家族が君臨しており、その下の持ち株会社(財閥本社)、さらにその下に事業会社が連なっていました。そして、財閥本社の株式を財閥家族が保有し、さらに財閥本社が傘下の事業会社株式の大半を保有することで、財閥家族は、組織全体を支配していました。 ところが戦後、連合国軍総司令部(GHQ)によって財閥家族による財閥本社の株式保有と、家族の名前を商号に使うことなどが禁じられました。いわゆる財閥解体です。これによって、財閥家族の支配構造が崩れ去りました。 GHQによる占領政策が終わると、解体された財閥系企業は再結財閥と企業集団って、どう違うの?Q2ってできた企業集団といえます。ルーツが近い身内企業の集まりである前者と違い、後者は融資、つまりカネでつながった企業集団で、故に、融資状況に変化が生じると、簡単につながりが切れてしまうという弱点がありました。「カネの切れ目が縁の切れ目」とはよく言ったものです。 代表的な企業集団には三井、三菱、住友、芙蓉、三和、第一勧銀の六つがあり、6大企業集団と呼ばれます。トヨタ自動車グループや日立製作所グループなど、親会社を頂点としてその下に子会社や関係会社などが連なる大企業グループと混同されることもありますが、こうしたグループと企業集団は区別されています。 企業集団とは、戦前の財閥傘下の企業同士、または大手都市銀行の融資先同士が、株式の持ち合いなどで結束し、社長会を組織して定期的に会合を持つ集団で、資本上の親会社はありません。 三井、三菱、住友は財閥系の企業集団で、芙蓉、三和、一勧はそれぞれ富士銀行、三和銀行、第一勧業銀行の有力融資先企業が集ま戦前の3大財閥が母体三井 三菱 住友大手銀行の融資系列から発展芙蓉 三和 第一勧銀週刊ダイヤモンド 2017/07/29 30日本をつくった六大企業集団戦後復興と高度経済成長の土台となり、日本をつくったともいうべき企業集団。社長会や株式持ち合い比率、役員兼任件数などを通して、まずはその全体像を俯瞰してみよう。1PartiStock/gettyimages6大企業集団と聞いて、すぐにその存在をイメージできるだろうか。子会社を多く持つ大企業グループと何が違うのだろうか。そこで、特集の本題に入る前に、企業集団の基本をおさらいしておこう。企業集団って、何?Q1いまさら聞けない5つの疑問企業集団超入門まだあるの?なぜできた?