ブックタイトル週刊ダイヤモンド18年1月27日号

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週刊ダイヤモンド18年1月27日号

kyodonews/amanaimagesこのままでいいのか? 絶滅 廃業した企業、あるいは廃業予定の企業の看板商品・施設No.7伝統工芸の越前和紙福井県越前市和紙の需要減と経営者の高齢化、後継者不在No.9花月堂創業134年の和菓子三重県四日市市4 代続く。業績不振、設備老朽化、そして後継者不在が重なり廃業No.6永野蒲鉾店食卓を支えた練り物高知県高知市5代目社長の急逝後、6代目が後継者を探すも見つからずNo.10谷乃井酒造幻になった日本酒新潟県上越市日本酒離れによる販売不振。「谷乃井」「男の酒」で知られた*写真はイメージですNo.8山水園関門海峡を一望できる料亭福岡県北九州市約70年の歴史に幕。1月31日に廃業する。後継者不在No.5羽衣文具世界一書きやすいチョーク愛知県春日井市2015年春に廃業。市場低迷と後継者不在。韓国メーカーに事業譲渡特集 廃業or承継 岡野工業が製造する注射針は、赤ちゃんや糖尿病患者のインスリン注射などにも使われる「痛くない注射針」だ。品質管理に厳しい大手自動車メーカー向けの部品も製造するなど、世界に誇る技術を持つ企業だが、後継者がおらず廃業の道を選んだ。 作り続けて82年。羽衣文具が製造するチョークは「世界一書きやすい」という評判だった。だが、需要が低迷した上、後継者問題も持ち上がり、会社を畳んだ。興味深いのがこの先で、羽衣文具の製造技術・ノウハウは海を渡って韓国企業に買収された。 廃業予備軍には歴史の長い老舗企業や、日本の工芸品を手掛ける伝統企業が多く含まれているのも特徴だ。企業名はさほど知られていなくても、日本にはオンリーワンの技術・サービスを誇る中小企業が多く埋もれている。独自色を持つ中小企業の集積が、日本の産業を支えてきたとも言える。 環境変化に応じて企業に新陳代謝が必要なのは言うまでもないが、将来有望な〝お宝企業〟が次々と消えてゆく事態は見過ごせない。 大量廃業問題は、マクロ経済に負のインパクトを与えるのみならず、日本の産業基盤を劣化させる元凶にもなりうるのだ。35 週刊ダイヤモンド 2018/01/27