目次


温暖化地獄

脱出のシナリオ


[目次] [著者紹介]


表紙




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まえがき

第1章 “暴走”の兆しを見せ始めた温暖化

 地球温暖化地獄からの脱出
 紛れもない事実
 地球の大気はどのようにして温暖化するのか
 大気中に放出された二酸化炭素は三〇〇年とどまる
 温暖化の加速がさらなる加速を呼ぶ正のフィードバックが始まっている
 陸海で二酸化炭素の吸収能力が半減する恐ろしさ
 海温上昇にともない海底からメタンガスが噴き出す
 八〇%以上削減しなければ気候の安定はあり得ない
 IPCC第四次報告書の結論
 いま、行動すれば子どもたちと人類の未来を守ることができる
 消えた?「気候ターゲット2℃」
 地球温暖化の「現実」と二一〇〇年までの「予測」

第2章 巨大な“気候崩壊”を引き起こす温暖化

 J・ラブロックの警告
 世の中には「地球温暖化など起きていない」という人がいる
 残されている時間はあと一〇年もない
 トルコ一国の面積に相当する北極海氷が半年で消えた
 この三〇年間で地球温暖化は三倍に加速
 北極で暮らす動物たちが絶滅の危機に直面
 どのように科学的知見を入手するか
 科学的知見に基づいた社会的意思決定
 科学コミュニケーションに基づく意思決定
 「不都合な真実」としての無視は許されない
 アジアの巨人の影響はきわめて大きい
 温暖化で生物種の絶滅が加速している
 温暖化を放置すれば世界GDPの二〇%が失われる
 温暖化対策のコストは世界GDPの一%で済む

第3章 ポイント・オブ・ノーリターン──手遅れになる「時点」

 続々と出される地球温暖化を憂慮する声明
 二〇二八年、気候ターゲット2℃を突破
 シミュレーションの「予測」を超える「現実」
 気温上昇1・5℃で一〇〇万種の生物が絶滅
 ある時点を過ぎると温度上昇の抑制は不可能になる

第4章 “温暖化地獄”──脱出のシナリオ

 温室効果ガス排出量の削減目標を明確にする
 「イノベーション25」と環境立国宣言
 二〇五〇年までに温室効果ガス八〇%削減を政策目標とする
 気候安定化のために必要な削減率の考え方
 環境経済を成立させ環境情報プラットフォームを構築する
 世界の環境政策をリードするEUと英国の意気込み
 軌道修正をする米国の環境政策と先行する州政府
 排出量取引で攻勢を強めるEU、立ち遅れる日本
 急がれる日本国内での排出量取引市場の開設
 地球温暖化対策を選別基準にする投資市場
 欧米企業の先進的取り組みとトップのリーダーシップ
 二酸化炭素排出を相殺するカーボンオフセット
 低炭素・脱化石燃料依存・水循環の社会を目標とする

第5章 解決の〝鍵〟となるエコイノベーション

 京都議定書は焼け石に水か
 気候リスクを回避するために為すべきことは何か
 北欧の環境政策とオランダの「3Cプロジェクト」
 ヨーロッパのエコイノベーション戦略
 経済、経営、技術が一体となって革新を引き起こす
 トップダウンでエコイノベーションを推進
 空前絶後の政策転換を図らなければ間に合わない
 エコイノベーションとサステナブル社会
 エコイノベーションの推進方策
 「ものづくりエコデザイン」運動とエコプロダクツ展
 世界に広がる〝日本発〟のグリーン購入ネットワーク
 サステナブルなビジネスモデルでの“新しい競争”
 サステナブル・マニュファクチャリングを実現する
 環境先進企業のエコプロダクツとエコサービス
 ドイツ・ハイリゲンダムにおけるG8サミットの意味



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著者紹介

山本良一(やまもと・りょういち)
東京大学生産技術研究所教授。東京大学工学部冶金学科卒業。工学博士。専門は材料科学、持続可能製品開発論、エコデザイン。文部科学省科学官、エコマテリアル研究会名誉会長、日本LCA(ライフサイクルアセスメント)学会会長、環境経営学会会長、国際グリーン購入ネットワーク会長、環境効率フォーラム会長、「エコプロダクツ」展示会実行委員長など多くの要職を兼務。著書に『地球を救うエコマテリアル革命』(徳間書店)、『戦略環境経営エコデザイン』、『サステナブル・カンパニー』などの他に、『1秒の世界』、『世界を変えるお金の使い方』、『気候変動+2℃』(以上ダイヤモンド社)の責任編集を担当。


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