目次


組織行動論の実学

心理学で経営課題を解明する


[目次] [著者紹介]


表紙




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まえがき──組織行動学が矛盾に満ちた人間の行動を解き明かす


第1章 受動攻撃性:変化を拒む組織の病

ブーズ・アレン・ハミルトン シニア・バイス・プレジデント ゲイリー・L・ニールソン
スペシャル・オリンピックス 会長兼CEO ブルース・A・パスタナック
ブーズ・アレン・ハミルトン プリンシパル カレン・E・バン・ナイズ
   ◎
健全な組織と不健全な組織
受動攻撃型へと変わってしまう理由
不健全な組織に共通するミスマッチ
組織の病気を治療する


第2章 信頼の敵

センター・フォー・エグゼクティブ・ディベロップメント マネージング・パートナー ロバート・ガルフォード
ビスタ・プリント エグゼクティブ・バイス・プレジデント アン・シーボルト・ドラポウ
   ◎
信頼は築くのに難しく、壊れやすい無形資産
信頼を損なわせるもの
信頼は変革の狭間でどう揺れ動くか
一からやり直す


第3章 沈黙が組織を殺す

ハーバード・ビジネススクール 教授 レスリー・パルロー
ハーバード・ビジネススクール 助手 ステファニー・ウィリアムズ
   ◎
はたして「沈黙は金」なのか
沈黙が組織を支配している
部下たちの静かなる反乱
「沈黙のらせん階段」を下りていく人たち
沈黙の悪循環を断ち切る
仲間を増やす
【章末】こんな時は沈黙したほうがよい
【章末】仕事のスピードと沈黙の関係


第4章 「不測の事態」の心理学

ミシガン大学 ビジネススクール 教授 カール・E・ワイク
[聞き手] HBR シニア・エディター ダイアン・L・クーツ
   ◎
組織は予測不可能な試練に直面している
HROを支えるのは敏感さと意識の高さ
複雑系に生きていることを理解する
宇宙論的症状に対処するリーダーシップ
過剰なる計画信奉の危うさ


第5章 なぜ地位は人を堕落させるのか

スタンフォード大学 経営大学院 教授 ロデリック・M・クラマー
   ◎
なぜ権力を手にすると堕落し始めるのか
勝者はすべてを欲する
「ルールなんて凡人のためにあるものさ」
組織の頂上には滑りやすい急坂がつきもの
ほめ言葉が「裸の王様」をつくる
トップであり続けるための日常習慣
順調ゆえに前途多難であることに気づかない
【章末】失脚の研究
【章末】みずからのリーダーシップを「監査」してみる


第6章 楽観主義が意思決定を歪める

ニューサウスウェールズ大学 オーストラリア経営大学院 上級講師 ダン・ロバロ
プリンストン大学 教授 ダニエル・カーネマン
   ◎
楽観主義の罠
マネジャーのバラ色の「色眼鏡」
よい面を強調し、悪い面は控えめに語る
客観的に予測する「外向的視野」
計画立案の段階で外向的視野を採用する
楽観主義を適度に抑制する
【章末】外向的視野によって予測を立てる方法


第7章 「意識の壁」が状況判断を曇らせる

ハーバード・ビジネススクール 教授 マックス・H・ベイザーマン
ニューヨーク大学 スターン・ビジネススクール 助教授 ドリー・チュー
   ◎
メルクと医師たちを襲った「意識の壁」
なぜ重要情報を見落としてしまうのか
反証を探すことで重要情報が見つかる
重要情報を利用し損ねる
重要情報を伝え損ねる
意識の壁を壊す方法


第8章 リーダーシップの不条理

INSEAD 教授 マンフレッド・F・R・ケッツ・ド・ブリース
[聞き手] HBR シニア・エディター ダイアン・L・クーツ
   ◎
CEOの精神分析家、ケッツ・ド・ブリース
偉大なリーダーには孟母の影がつきまとう
経営者の精神分析は精神病患者のそれより難しい
ナルシシズムはリーダーの要件でもある
フロイトの「転移」で考える
なぜリーダーは仕事に埋没してしまうのか
健全なリーダーはおのれの狂気を知っている


第9章 転移の力:フォロワーシップの心理学

精神分析医 マイケル・マコビー
   ◎
フォロワーを知ってリーダーシップを考える
転移はだれにでも例外なく起こる日常的な現象である
転移を賢く利用するために
【章末】お国柄で異なる転移
【章末】部下の転移に対処する


第10章 卑屈な完全主義者の弊害

INSEAD 教授 マンフレッド・F・R・ケッツ・ド・ブリース
   ◎
組織に増加する「神経症的インポスター」
なぜ自分を「まがいもの」と感じるのか
完全主義が招く悪循環
自己卑下が自分を泥沼へと引きずり込む
おのれだけでなく組織にも悪影響を及ぼす
神経症的インポスターを支援する
【章末】女性とインポスター症候群
【章末】真正のまがいもの


第11章 善意の会計士が不正監査を犯す理由

ハーバード・ビジネススクール 教授 マックス・H・ベイザーマン
カーネギーメロン大学 教授 ジョージ・ローウェンスタイン
カーネギーメロン大学 デッパー・スクール・オブ・ビジネス 助教授 ドン・A・ムーア
   ◎
企業監査に潜む深刻な問題
「自己奉仕的バイアス」という曲者
不正監査の心理学
こんな具合に監査は歪められていく
改革案はまず奏功しない
抜本的改革なくして不正会計の撲滅はない
【章末】会計とはあいまいなもの


第12章 選択バイアスの罠

スタンフォード大学 経営大学院 助教授 ジャーカー・デンレル
   ◎
みんな成功例ばかり学んでいる
ケース・スタディは成功例ばかりで失敗例に乏しい
選択バイアスの落とし穴
選択バイアスは身の回りに転がっている
選択バイアスを解決するために
【章末】生還した戦闘機が教えること


第13章 道徳家ほどおのれの偏見に気づかない

ハーバード大学 教授 マーザリン・R・バナジ
ハーバード・ビジネススクール 教授 マックス H・ベイザーマン
ニューヨーク大学 スターン・ビジネススクール 助教授 ドリー・チュー
   ◎
実はあなたは倫理的な人間ではない
努力だけでは足りない
偏見を自覚できる人が偏見を克服できる
【章末】あなたは「偏見はない」と言い切れるか


第14章 失敗に寛容な組織をつくる

ウェスタン行動科学研究所 共同創立者兼所長 リチャード・ファーソン
コンサルタント ラルフ・キーズ
   ◎
失敗は成功の反対ではない
成功と失敗を等しく評価する
エンゲージメント・リーダーシップの心得
ほめるより分析する
共感を得る
イノベーション・バイ・コラボレーション
普通の人たちから普通以上の価値を引き出す



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著者紹介

Harvard Business Reviewとは
 ハーバード・ビジネススクールは1908年、当時のハーバード大学の理事長であるチャールズ・エリオットの提唱によって創設されました。企業のトップ・マネジメント候補者を養成するという目的の下、実学に力点を置き、「ケース・メソッド」という企業事例をテキストにした演習をすべてのカリキュラムに取り入れています。このようなハーバード・ビジネススクールの教育理念に基づいて、1922年、Harvard Business Reviewは、同校の機関誌として創刊されました。現在、アメリカ国内では30万人以上のエグゼクティブに購読されているほか、日本、ドイツ、ロシア、中国などで翻訳出版されている、ワールドワイドなマネジメント誌です。

編訳者

DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部
『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』誌は、ハーバード・ビジネススクールの機関誌Harvard Business Reviewの日本語版として1976年に創刊されました。経営戦略をはじめ、マーケティング、財務、会計、金融工学、IT(情報技術)、ゲーム理論、組織戦略、経営学など、時代の先端をいくテーマを取り上げています。


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