目次


XBRLの衝撃


[目次] [著者紹介]


表紙




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まえがき


プロローグ 201X年、企業はこう変わる!

XBRL普及後の近未来をシミュレーション

・ XBRLが企業を変える
・ 業務の効率化が加速する
・ 価値創造活動が活性化する
・ 取締役会での議論が活発化する
・ アカウンタビリティとリテラシーがより要求される
・ パブリック・カンパニー化していく
・ 株主総会が活発な議論の場に変わる


第1部 図でわかるXBRL

第1章 XBRLの魅力を知ろう!

1 XBRLとは何か?

世界中の企業情報を一発比較
手作業によるデータの移動
見る情報から使う情報へ

2 2008年、XBRLが本格始動!

いよいよ本格的な実用段階へ
決算情報を投資判断に利用する人が増大

3 XBRLの利用はすでに広がっている!

国税・地方税や銀行が採用
日銀考査でもXBRLが大活躍

4 XBRLの魅力とは何か?

わずか10年で世界に普及
XBRLの7つの魅力

5 データのまま交換できる!

膨大な入力作業から解放される
データ統合、連結決算に威力を発揮

6 情報の収集・加工・分析が思いのまま!

わずらわしい作業はコンピュータまかせ
情報の利用範囲が広がる

7 決算書の比較が簡単に!

数万にも及ぶ勘定科目
画面上の表記に左右されずに比較できる

8 外国企業の決算書が日本語で読める!

立ちふさがる言葉の壁
「日本語 ⇔ 英語」をクリックひとつで切り替え

9 目的に応じて拡張できる!

毎年のように変わる決算書
目的や用途に応じて自由に設計

10 アウトプットの形を選ばない!

決算書は1種類だけではない
さまざまな形式に出力できる

11 電子開示のグローバルスタンダード

業界標準、国際標準とならないリスクは?
導入するかどうかは会社の決断次第


第2章 XBRLの背景と歴史を知ろう!

1 インターネットが投資を変えた

ネット経由で個人投資家が増大
使われない情報の山

2 投資のグローバル化が加速した

増大する外国人株主
世界中の会社を同じ基準で比較する

3 会計基準の標準化が進んでいる

世界共通のルールづくり
XBRLで勘定科目の標準化が進む

4 会社が発信する情報が急増した

増え続ける上場企業
会社に対する社会的関心の高まり

5 情報開示のスピード化が求められている

めまぐるしく変わる経営環境
四半期報告書の義務化

6 会社の内部統制強化が求められている

巨額の不正会計事件の余波
決算書の正しさを保証する

7 信用リスク評価の重要性が高まっている

バブル期の反省
決算書の重要性が増す
新BIS規制で信用リスク評価の動きが加速

8 XBRLの歴史とは?

決算書の電子開示にXMLを利用する
開発から実用化まで10年足らず

9 XBRLの推進母体は?

XBRLインターナショナル
XBRLジャパン


第3章 XBRLのしくみを理解しよう!

1 XBRLはタグつき言語

個々のデータに意味をもたせる
コンピュータが自動的に識別・処理してくれる

2 XBRL文書は2部構成

定義ファイルと数値ファイルを分ける
仕様⇨タクソノミ⇨インスタンス文書

3 拡張可能なタクソノミ

標準タクソノミと企業別タクソノミ
「その他」扱いで比較が困難に

4 タクソノミの構造は?

タクソノミスキーマとリンクベース
複数ファイルに分けることで変更が容易に

5 内部会計用のXBRL GLとは?

内部会計用のタクソノミ体系
財務会計システムとの連携も

6 XMLとHTMLの違いは?

HTMLのタグは表示のしかたを定義する
XMLのタグは要素の意味を定義する

7 XMLとCSVの違いは?

データの順序が意味をもつCSVファイル
順序に関係なく個々のデータが意味をもつ

8 さまざまな分野で普及するXML

電子データ交換の世界標準
他分野との連携も視野に


第4章 XBRL導入で会社はこう変わる!

1 導入企業のメリットは?

XBRLは企業にとってマイナスか
XBRLが会社にもたらす変革

2 XBRL導入の段階的アプローチ

アウトプットの部分だけをXBRL化
財務報告用のXBRLデータベースを構築
内部会計システムにXBRL GLを導入

3 意思決定のスピードが上がる

財務情報をリアルタイムで把握
より緻密な経営戦略の策定も

4 業務効率アップ、コストダウンが実現

報告書作成業務の省力化
あらゆる業務プロセスが効率化

5 連結決算のスピードが上がる

連結決算が瞬時にできる
週単位の決算も可能に

6 タイムリーな情報開示が可能になる

四半期開示に向けて
企業価値向上のために

7 戦略的な情報開示の手段となる

投資家と経営者を隔てるもの
非財務情報のXBRL化

8 内部統制システムに応用できる

ソニーショックの教訓
内部統制の確立


第5章 XBRLの登場で利用者はこう変わる!

1 会社の決算情報の利用者とは?

財務情報のサプライチェーン
情報の流通コストが大幅に下がる

2 投資家:決算書の利用が広がる

2次情報が投資判断の材料
決算書の分析ツールが登場

3 アナリスト:より高度な分析が可能になる

分析精度と結果の信頼性が向上
アナリストも競争時代に

4 情報ベンダー:提供する情報の質が変わる

情報の収集とチェックに膨大なコスト
より質の高い情報を

5 公認会計士:監査業務がスムーズになる

監査業務の質の向上

6 税理士:書類作成業務が効率化される

法人税の電子申告でXBRLが活躍
コンサルティング業務へシフト

7 金融機関:融資審査のスピードが上がる

審査業務の効率化を阻むもの
電子申告用の決算書を利用する

8 金融機関:市場型間接金融への利用も

間接金融の問題点
市場型間接金融で信用リスクを小口に分散

9 信用調査会社:XBRLで情報提供する

会社の与信管理と信用リスク情報
XBRL化された決算情報を提供

10 行政:入力作業から解放される

行政がXBRL採用に前向きな理由
タクソノミを自分で決められる有利さ

11 ITベンダー:XBRLはビジネスチャンス

情報流通のすべての段階で対応ソフトが必要
会社向けソフト
情報利用者向けソフト


第6章 XBRLの導入事例

1 金融庁のEDINET

法定開示書類の電子化
EDINETタクソノミ
提出会社の書類作成手順
独自に項目を追加することの問題点
「注記事項」の扱いが今後の課題に

2 東京証券取引所のTDnet

適時開示情報の電子化
2008年のXBRL本格導入
決算短信とは

3 国税庁のe — Tax

国税の電子申告
法人税申告の添付書類がXBRL化
増加する利用率

4 地方税ポータルシステムeLTAX

地方税の電子申告
XBRL化された決算書の提出に対応
今後の展開

5 日本銀行の考査オンライン

金融システム安定のために
日計表のXBRL化

6 ワコールのXBRL汎用仕訳システム

XBRL GLによる自動仕訳システム
経営のスピードが上がる

7 NTTデータのZaimon(財務情報流通ゲートウェイサービス)

財務情報の流通を促進
e — Taxに提出されたデータを取得する
有報・短信情報を簡単に利用できる
中国、ベトナムにおけるXBRLの展開

8 ジャストシステムのxfyXBRLソリューション

手軽さと一元性の確保
パソコンで金融庁提出用データを作成


第2部 XBRLの現状と今後の展望

1 実用段階に入った日本のXBRL

・ 動き出す金融庁と東証
・ EDINETとTDnetの相違
・ 企業のなかのXBRL
・ 注記の扱いが焦点に

2 非財務情報のXBRL化の動き

・ インタラクティブ・データとは
・ 会計基準のコンバージェンスが進展
・ 情報開示の新しい枠組み EBR
・ 知的資産経営
・ KPIのタクソノミ開発
・ 業種ごとのKPIタクソノミの標準化

3 XBRLによって開示制度が変わる?

・ 有価証券報告書の問題点
・ プレーン・イングリッシュで記述されるMD&A
・ 情報開示の連鎖が起きる
・ 業績予想がなくなる?
・ 事業サイクルと評価サイクル
・ 記述情報にもタグがつく
・ データ主義からの脱却



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著者略歴

花堂靖仁(はなどう・やすひと)
1941年、東京生まれ。國學院大学経済学部教授を経て、早稲田大学ビジネススクール経営専門職大学院教授。著書ならびに訳書に『連結会計基準の国際的調和』(白桃書房)、『連結会計をめぐる米国財務会計基準の動向』(企業財務制度研究会)、『現代の企業決算』(中央経済社)、『企業会計原則の形成と展開』(中央経済社)、『会計実務の解明』(同文舘)、『コーポレート・レピュテーション』(東洋経済新報社)ほか、論文多数。国際会計研究学会理事、日本インベスター・リレーションズ学会理事ならびに特別顧問(初代会長)、日本ナレッジマネジメント学会専務理事などを兼務。


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