目次


ドラッカーとトヨタ式経営

成功する企業には変わらぬ基本原則がある


[目次] [著者紹介]


表紙




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まえがき


序章 50年間読まれ続けている経営書がある 70年間変わらぬ経営を続けている会社がある


本の短命化が進むなかで、驚くほど長寿の経営書
『現代の経営』とトヨタ式経営(カイゼン)の共通性に驚く
行動することを恐れるな!
学んだことを忘れろ!
真実の言葉は心を揺さぶり、行動を促す
トヨタ式経営(カイゼン)が求めているものは何か
驚きの文章を発見


第1章 ドラッカー教授とトヨタ式経営(カイゼン)の出会い TOYOTA WAYと経営の処方箋

1 『現代の経営』のなかにトヨタ式経営(カイゼン)の骨組みを発見


50年前に書かれた会社経営の処方箋——実践し続けた会社は?
ソフトのベンチマークとして『現代の経営』を実証研究?
GMのコンサルタントなのに、GM幹部から無視されたドラッカー教授
従業員は会社や製品と一体感を求めている
「経営ごっこ」と「本当の経営」の違いは?
『現代の経営』を5回読破してわかったこと
〈コラム〉5回のなぜ
70年間流れ続けるトヨタ自動車の精神的支柱『豊田綱領』
豊田綱領(1935年制定)
基本理念(1992年1月制定、1997年4月改定)
トヨタウェイ2001(2001年制定)
物質(現実)と精神の一体。陰陽の相対(二元)論が展開されると強くなる
ドラッカー教授が注目したトヨタ式経営(カイゼン)
手段・手法の背後にある人間性尊重・やる気の醸成

2 ドラッカー教授が直言したこと、トヨタ式経営がやり続けてきたこと


50年前に比べて知識量は1000倍に増えた!
1冊の本は、ワンオブゼムの情報に過ぎなくなった
50年前から経営とは環境適応業でなく、お客様を創造することだ
トヨタ式経営(カイゼン)の要点と『現代の経営』
目に見えるものはできるだけ少なく、見えないものはできるだけ多く
お客様にとってムダなものは徹底的に省く
目標に対する確固たる信念が企業を成功へと導く
“流れ”を大切に“逆算の計画”を立て“現地現物”で臨む
“顧客満足”は当たり前ではないのか、“顧客感動”を求めろ


第2章 トヨタ式経営に注目したドラッカー教授が成功を考えるリーダーに贈る4つの提言


原価引き下げばかりを強調すると萎縮する場合がある
経営の原則は「入る」を大きく、「出る」を小さく
『現代の経営』から50年、『ネクスト・ソサエティ』でトヨタ式経営(カイゼン)を勧める
会社と人間の健康を左右する「流れ」
流れのなかに自律神経と反射神経があるか
ムダだと思っていることを全員で書き出してみる
「気づきカード」をつくり、全社員が記入に参加する
成功していることを磨き、オンリーワンを目指す


第3章 ドラッカー教授とトヨタ式経営に学ぶ(1) 経営者がやるべきことは何か、想いを実現するには

1 経営とは知識を学ぶことではない、行動し責任をもつことである


オンリーワンを目指して行動する
仕事の意義を伝えずに「形」だけ持ち込んで失敗
人のためにやるのは「偽」、自分の成長のためにやるのだ
自分が変わらなければ、人は変わらない
自分に厳しく、他人に厳しくがプロ経営者
考えを変えれば、誰もができるものばかりだ
新しい目標に挑むときには野心的に大きな視点を与える
千里の道も一歩から。できるところからコツコツ始める
「守・破・離」は、カイゼンの取り組み姿勢そのものだ
行動するとは未来に責任をもつこと。根比べの後、常識は覆される
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず
コミュニケーションを密にし、タテ・ヨコ・ナナメから知恵と力を引き出す
経営管理者に求められるコミュニケーション能力
第一線で働く社員の役割を明確にし、権限を与え、責任をもたせる
ひとつの成功に満足したときから下降が始まる
不易流行、新しいものだけがよいのではない

2 ドラッカー教授とトヨタ式経営に学ぶ経営者の仕事とは?


環境に適応するのではなく、お客様を創造し続けよ
創業経営者はなぜ伸び悩むのか
経営者は志の実現に強い意志をもて
変化を計画し、その実現の先頭に立つ担い手となれ
マネジメントを動かす経営者の心得
経営者に求められる5つの基本活動
仕事とはお客様に付加価値を与えることだ
利益とは仕事ぶりの結果である
優れた経営者は自らと部下に厳しく、プロの能力を要求する

3 想い(志と目標)をどう掲げ、達成するために何をしたらよいのか


評論家はいらない、問題の所有者になれ
ベンチマーク——ライバル会社・目標とする会社を徹底的に調べる
経営者は自らの「想い」を語れ
経営者の「想い」は共有されてこそ意味がある
目指すなら一番! 目標は高く設定せよ
目標から逆算して、今やるべきことを設定せよ
一人ひとりが貢献してこその目標達成
計画段階からマーケティングとイノベーションを組み込む

4 企業成長の妨げとなるムダをどうすれば徹底排除できるか


トヨタ式経営(カイゼン)が実践するモノ・心・頭の5S
ムラがあると、ムリをし、ムダが出る
「平準化」で仕事のムラ・ムリ、能力のバラツキをなくす
付加価値を生まないムダな動きをなくす
要素と要素をつなぐ結節点にムダが宿っている
仕事をスキルに合わせるのではなく、スキルを仕事に合わせる
標準作業書の作成により、作業カイゼンを進める
航空機用エンジン開発のエピソードに学ぶ
外科医の要素動作に学ぶリードタイムの短縮
日常管理が欠けると、目標達成へのあらゆる努力がムダになる
お金を落とせば音で気づくが、時間を落としても誰も気づかない
仕事にリズムをつくって時間のムダをなくす
使えるまで使う「もったいない精神」


第4章 ドラッカー教授とトヨタ式経営に学ぶ(2) 人材を人財に変えるにはどのようにすればよいのか

1 目標必達のために、社員の知恵をどう結集させたらよいのか


仕事は全体の成功に焦点を合わせなければならない
組織内での敵視関係は目標達成の足かせになる
人を見抜く「眼力」を磨き、人を見抜く仕組みをつくれ
社員をやる気にさせるモチベーションリーダー
一人の有能な人間の力より、集団の力が大きいという当たり前のことを実践
目標必達には情報の共有(視える化)が不可欠
情報が社員に自発的行動を起こさせる
「視える化」による情報の公開と共有
ドラッカー教授も説く「見える化」ではなく、「視える化」
問題解決に成功したとき、会社や人間は大きく育つ
チームでの仕事、集団の結集による力が求められている

2 貴重な資源である人材をどうすれば人財に変えられるか


利用できる資源のなかで、成長・発展し続けるのは人間だけである
誰かの意思ではなく、自ら行動することが求められる
マネジメント的視点をもたせるには
要求が大きいほど、大きなものを生み出す
自発的に能力向上に取り組む星取表
仕事への高い要求が、仕事へのカイゼン意欲を生み出す
社会的責任を果たせる人財の育成を目指す

3 人材が人財になり、お客様から信頼される会社づくりのための組織風土とは


社員が無関心になるほど怖いものはない
トヨタ式経営(カイゼン)が花開く組織風土(文化)
優れた組織文化と悪しき組織文化
組織の文化が腐るのはトップが腐るから
優れた組織文化には高い行動規範がある
有能でも真摯さに欠ける人間は組織を腐敗させる
会社全体の動きがわかるマトリックス組織の機能と人財育成
弱みに焦点を合わせて組織をつくると、組織風土を破壊し始める
優れた者ほど間違いは多い、間違いをしたことのない者は凡庸である
失敗を隠すことはムダの発見を先送りするだけである
組織を活性化させる「ありがとう」という言葉


第5章 ドラッカー教授とトヨタ式経営に学ぶ(3) 成功への壁をどのようにしたら突破できるのか

1 目標達成に、やる気を出し続けるにはどうすればよいのか


心に引っかかりのある生き方は少しも幸せではない
成功も失敗も、能力ではなく心のもちようによる
想いが実現したときの絵を描く
今から変われば、未来は変わる
今という一瞬一瞬を力いっぱい生きる

2 時は刻々と変化する。変化対応力をどう強化すればよいのか


ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず
お客様の意識と行動は秒進分速で変わり続ける
変化に対応するために「知識や経験を捨てる」ことも学べ
問題があると思って見ると、問題が見えてくる
ノーベル賞をとるためにしてはいけないこと
正しい答えでなく、正しい問いを探す
A3用紙1枚の報告書はムダといったが
お客様に対する訴求力を提案の段階から
素晴らしいカイゼンには褒賞を与え、全社員に告知する


あとがき



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著者

今村龍之助(いまむら・りゅうのすけ)
昭和38年、ダイヤモンド社入社。出版事業部に配属、書籍編集者としてスタート。ダイヤモンド・ビッグ社常務取締役を経て、平成元年、株式会社イメージパワー設立。平成19年までカルマン株式会社顧問。若松義人・近藤哲夫著『トヨタ式人づくりモノづくり』(ダイヤモンド社)をプロデュース。若松義人著『トヨタ式カイゼン入門』(ダイヤモンド社)の編集補助、日本経営協会『若松義人講師・非メーカーでも活用できるトヨタ式実践コース』の編集補助、若松義人監修『マンガでわかるトヨタ式カイゼン』(宝島社)の取材協力。45年の編集者生活を継続中。


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