目次


非正規社員を競争力に変える法

エンプロイアビリティに気づいた組織だけが生き残る


[目次] [著者紹介]


表紙




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プロローグ 地方から見る「労働の風景」


第1章 中央の派遣会社には見えない雇用問題の本質 〜マーケットに乗らない人材の優位性を極める〜


地方における派遣の実態
創業当初からあった「エンプロイアビリティ」という考え方
マーケットに乗れない人材の出口
そもそも派遣会社は何をしていたのか
サービスを高度化できなかった派遣業
教えるのは人付き合いの基本だけ
なぜ、嫌われるのか・好かれるのかを要素分解する
なぜ業界組合に属さなかったのか


第2章 派遣法改正が孕む危険な課題 〜派遣法改正が軽視する日本製造業の柔軟性〜


賃金格差の平均化に潜む危険
エンプロイアビリティとは何か
製造下請けの海外流出を止める手立て
滅びゆく共存関係
派遣が製造業で担ったもの
中小下請け企業の正社員がいなくなる
正社員が期間工になるリスク
地域定着型社員と移動出稼ぎ型社員の失業
労働の再配分と労働者保護への違和感
企業にとっての派遣法改正のインパクト
労働運動の錯誤
陰湿化する労・労対立
派遣スタッフは、社員となって働き続けるか
二つに分かれる派遣業界
簡易業務帯での紹介事業の難しさ
請負への揺り戻しで何が解決されるのか
人材のトレーサビリティが必要とされてくる


第3章 関係の分断と「やりがい」の喪失 〜労働観だけが未成熟なまま残された〜


仕組みのないところに「やりがい」は生まれない
「専門」とは高い技能ではなく、切り出し可能領域
OJTが成立しなかった派遣社員
派遣会社の教育は効果的だったのか
非正規社員が越えなければならない壁
派遣業界の反省点
分業化と成果主義の結合
分業化と「つなぎ」の重要性
分業化に対する「行き詰まり感」


第4章 「考え方の格差」が格差社会の本質 〜弊害はエンプロイアビリティを直視しないために生まれた〜


「派遣」問題が隠蔽する本質
見過ごされる「意欲」という問題
エンプロイアビリティ育成を阻むスパイラル
エンプロイアビリティの必要性
関係性作りのプロセス
より深刻な「考え方の格差」
貧困な考え方が貧困を生み出す
人材教育会社の問題点
トレーニングによって意欲を引き出す仕組み
機能しない社員トレーニングの外注
会社は何かをしてくれるところなのか
個と公


第5章 エンプロイアビリティ育成がもたらす変革 〜成長の源泉はまだ手つかずのままある〜


根本治療としてのエンプロイアビリティ育成

1 エンプロイアビリティという能力
採用担当者はどこを見ているのか?
組織のなかに共通の目標や価値を見出せる能力
すべてのスキルのOS
ポータブルな資質
他人から期待される力
個から全体へと「つなぐ力」
負荷をやりがいに変える能力

2 非正規社員にこそエンプロイアビリティ
最大のセーフティネット
エンプロイアビリティがスポイルされる環境
社会全体の成長力の源泉が失われるリスク
非正規社員個々では限界のある意欲向上
エンプロイアビリティを必要とされるのは短期労働者や簡易業務労働者

3 「つなぐ」力としてのエンプロイアビリティ
「つなぎ」と公共性
公につながる回路を見出す
「モチベーション」なんていらない
時間給には反映されないもの
目標を持った人間だから人を使える
責任回避の癖を抜く
ロストジェネレーションが失ったもの
経験値に振りまわされない

4 企業にとってのエンプロイアビリティの意義
企業の社会的責任(CSR)とは
サステナビリティを確保する
アウトプレースメントでは担えないもの
部門エンプロイアビリティという考え方
ソーシャルキャピタルの定着は経済効果が高い
会社におけるソーシャルキャピタルを培う
ビジネスチャンスの見つけ方


第6章 非正規社員の直接雇用移行で企業が直面するコストとリスク 〜企業はいかに直接雇用に対処するのか〜


企業に突きつけられた課題
創業時から開発をつづけてきたシステム
直接雇用への動きに対応するために
直接雇用に伴う煩雑な業務の対応項目表
直接雇用で発生する4つのリスク
一元化したデジタル管理を可能にするシステム
システムでエンプロイアビリティを速成する


第7章 エンプロイアビリティを醸成するトレーニングプログラム 〜作業工程における関係性への能力を定量化する〜


人材会社の使命
「トレーニング・実践評価」システムの必要性
LQプログラムとはどのような性格を備えているのか
非正規社員を前提としたトレーニングプログラムの重要性
プラグマティカルなトレーニング
LQプログラムの実際
作業とテキストを連結させたトレーニング
LQプログラムの検証・評価装置
LQプログラムの導入事例
マーケットでの評価基準としてのLQ(いわゆる作業マニュアルとの違い)
「意欲」に頼らずとも「技能」は上がる
人材教育会社の欺瞞


第8章 エンプロイアビリティの価値を共有する労働者と企業のための市場 〜新たな労働マーケットの創出に向けて〜


LQプログラムと連動した労働マーケット
天職市場というクローズドマーケット
「つなぎ力」を定量化する試み
進むデジタル化と高まるソーシャルキャピタルの必要性
企業が労働マーケット作りに関与する意義
激化する地域内マーケットでの人材獲得
天職市場のビジョン
なぜ我々がこのマーケット作りに取り組むのか
仕事の意味をシェアする


エピローグ 仕事は対価のためにあるのか



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著者

神保紀秀(じんぼ・のりひで)
●綜合スタッフグループ代表。1952年長野県生まれ。1975年立教大学法学部卒。損害保険の商品設計を行う特殊法人での勤務を経て、1990年、甲信越本部を拠点に人材派遣会社・(株)綜合スタッフキャリアオプションを設立。現在、甲信越本部(長野)・首都圏本部(渋谷)など全国56拠点を構えるが、社員資質の醸成とマーケットの変化スピードに対応する為、「非上場戦略」を採る。
●自らも日雇い作業員・店頭販売員を経験し、“職種・業種を超えて必要とされる人材にする”ことこそが人材ビジネスの役目と捉え、スタッフの資格や資質に頼ることなく、自社サービス商品を派生させていく“ポスト人材派遣の仕組み”を提唱する。
●創業当初から「オプショナルシステム」を商品戦略として展開。近年には「LQプログラム」を開発し、講演やセミナーなどでその意義、方法論を伝えている。
【ホームページ】http://www.sougo-staff.jp/


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