目次


世界を変える、クール・ソリューション

低炭素社会の新しい競争と選択


[目次] [著者紹介]


表紙




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はじめに


第1章 世界を変える、新たなエネルギー革命


世界のエネルギーバランスが変わる
広く薄くあちこちにあるシェールガス
天然ガス価格が一年で五分の一以下に
打撃を受けたロシアとEUの反撃
核保有国イランの外交カード
中国はアメリカと手を握った
中国は天然ガスでもトップに躍り出るか
アメリカの狙いはロシア包囲網?
世界がシェールガスに投資している
ベンチャー企業から始まった採掘技術
IEA「中国に牽引され、ガスは黄金時代に」
国産天然ガスの可能性、メタンハイドレート周辺ガス
「エネルギー基本計画」に天然ガスを明記
経産省の「長期エネルギービジョン」も変わっていくか?
三五カ国から四五〇名超が集まったシェールガスカンファレンス


第2章 レアアース問題から見えてきた資源覇権戦略


尖閣諸島問題以前からあったレアアース危機
日本のレアアースは九割が中国から
囲い込みと海外での獲得
二〇一〇年の輸出枠は前年比四割減
「脱中国」は成功するか
電気自動車に不可欠なリチウムイオン電池
ボリビアのレアメタル・サバイバル
リチウムを国家発展の起爆剤に……ボリビアの思惑
資源確保と技術開発のジレンマ
中国はリチウムでも主導権を握るのか?
中国が突然、電気自動車に舵を切った理由
自動車覇権を目指す電気自動車戦略
エコカーといえば大半の人が「電気自動車」か「ハイブリッド車」
日本のものづくりと日本の戦略


第3章 エンジン、その復活と日本の再建


日本のモビリティ・ビジョン
走行中は圧倒的に環境にやさしい電気自動車
モーターを補助的に使うハイブリッド車
EV車とHV車のよいとこどり、プラグインハイブリッド車
弱点は走行距離とインフラ整備
家+太陽光+電気自動車でCO2ゼロライフ
電気自動車の普及で生涯生活コストが劇的に下がる
電気自動車の用途は限定的
エンジンの逆襲
日本人だけが知らないディーゼルの真価
ディーゼル規制のきっかけになった光化学スモッグ
ディーゼルエンジンの悲劇
現在のディーゼルには環境への悪影響はほとんどない
ガソリンエンジンより熱効率がよくCO2排出量も少ない
日本のディーゼル乗用車の普及促進をリードしたベンツ
ディーゼルの普及で大幅にCO2が削減
業務用車両として最適解は天然ガス車
天然ガス車でCO2を大幅に削減
天然ガス・ハイブリッドシステムならCO2は半減
アメリカの天然ガス車
日本でも改めて天然ガス車に注目が
過酷な天候にも耐えられ、充填時間も短い
実力派なのに、いまいち人気がなかったが……
「内燃機関+バイオマス+天然ガス」という選択肢


第4章 世界の新潮流“天然ガス車とカーボンマネジメント戦略”


天然ガスもガソリンも使えるインドのデュアルフューエル車
エネルギー需要の増加と石油依存からの脱却
ヨーロッパでは六年間で約三倍に
ドイツとスウェーデンの天然ガス車
新しい輸出産業に成長した韓国の天然ガス車
パナソニックが天然ガス車を導入した理由と効果
着実に広がっている物流の天然ガス化
「GHGプロトコル スコープ3」がやってくる
原料調達から廃棄まで換算される「スコープ3」
ウォルマートが発表したCO2排出削減宣言の衝撃
日本にも拡がるウォルマートが進めるエコ商品の世界基準
日本のCO2排出削減の管理体制、法整備
「カーボンフットプリント」への取り組み
急速に拡がる「低炭素な輸送」
スコープ3でさらに注目される天然ガス車
生ごみや下水汚泥でも走る天然ガス車 
北海道では家畜糞尿からつくったバイオガスを天然ガス車に
生ごみでつくったバイオガスを都市ガスにまぜて家庭に
バイオガスを一般の都市ガスに
究極のバイオマス「ユーグレナ」
天然ガストラックの導入促進のために


第5章 クール・ソリューションによる低炭素戦略


CO2削減のもう一つのターゲット、家庭部門 
ゼロエミッションハウスからライフサイクルカーボンマイナス住宅へ
省エネルギーとパッシブエコ
エネルギーの「見える化」による省エネ
家が小さな自然エネルギー発電所に
“CO2削減コスト”という考え方
住宅分野のクール・ソリューション
太陽光発電普及の問題点
太陽光発電の増加が招く落とし穴
再生可能エネルギー導入のリスクを解消するスマートグリッド
スマートグリッドからスマートコミュニティへ
いよいよ環境未来都市の実証がスタート
スマートコミュニティの知られざる弱点
タイタニックに搭載されていたコージェネ
欧米では当たり前になっているエネルギーの面的利用
電気対策だけでは低炭素社会は実現できない
熱需要の少ない地域でもエネルギー効率がよい次世代燃料電池
クールな解決策で地球をクールに
「トリジェネレーション」への挑戦も始まった
産業用燃料の天然ガス転換によるCO2削減の可能性
水素社会への転換のためにもガスパイプラインの敷設を
クール・ソリューションとしての原子力発電
クール・ソリューションが開く経済を犠牲にしない低炭素社会


あとがき



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著者

金谷年展(かなや・としのぶ)
1962年札幌市生れ。(株)富士総合研究所主事研究員などを経て、2002年4月より慶應義塾大学大学院政策メディア研究科助教授、07年4月より同大学大学院政策メディア研究科教授。『生活者重視社会』『循環型社会』『地域資源活用型社会』へ向けた社会システム研究に従事。中央省庁・自治体の委員を数多く務めるとともに、産官学のさまざまなエネルギー・環境プロジェクトをプロデュースしている。代表的な著書として、『メルセデス・ベンツに乗るということ』『カタツムリが、おしえてくれる!』『ディーゼルこそが、地球を救う』などベストセラーに。


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