序文


プロローグ——ユダヤ系高官とイラク戦争

モラン議員の爆弾発言
海兵隊退役大将ジニの問題発言
ジニ発言を部分的に認めたユダヤ系新聞


第1章 最強のユダヤ・ロビー

最強のユダヤ・ロビーの実力とは
活動目的と草の根のネットワーク作り
ＡＷＡＣＳ機売却阻止キャンペーン
レーガンを負かしたＡＩＰＡＣ
ＡＩＰＡＣ成功の秘訣
議席追い落としキャンペーン
敗因を語るフィンドレー議員
共和党・リクード寄りの体質
イランの脅威に対処する
全米主要ユダヤ系諸機構責任者会議
右傾化する「責任者会議」
斜陽のユダヤ・ロビー、ＺＯＡ
ユダヤ・ロビーの世論操作戦術


第2章 ユダヤを思いやる米国議会

援助金額が示す米・イスラエルの蜜月
受給形態が示す米・イスラエルの蜜月
「反ユダヤ主義監視法」の成立
在外同胞に対してさえ特別待遇を要求
ユダヤ・ロビーの顔色を気にする必要のない行政部
「シリア制裁法」の可決
議員団への説得に成功したユダヤ系補佐官人脈
ユダヤ・パワーの源泉、補佐官人脈
「修正条項」の歴史的意義
国益と合致して初めて力を発揮できる
行政部への人事介入
ユダヤ・ロビー関係者が米中東外交の担い手となる


第3章 イスラエル＝キリスト教右派同盟の誕生

同盟のトライアングル
神学的理由からイスラエルを支持する
イスラエルの擁護者、キリスト教右派議員
四面楚歌のベギン、ファルウェル師に助力を請う
同床異夢の同盟
リベラルな黒人議員を追い落とせ
ブッシュを翻意させたキリスト教右派議員
九・一一テロで強化されたアラブ系への敵意
在米アラブ系の脆弱な政治力
数少ないアメリカ国内の親アラブ勢力


第4章 ユダヤ人議員の実力

ユダヤ人議員の現状
他のエスニック集団との比較
連邦政界の反ユダヤ主義
ユダヤ人議員連盟
出身選挙区により異なる親イスラエル度
外交委員会を希望するユダヤ人議員
「ＡＩＰＡＣの友」ラントス議員
「ユダヤ・マネー」の配分者、バーマン議員
エンゲル議員とアッカーマン議員
歴代のユダヤ系外交委員会委員
厳格正統派の組織票
「ユダヤの王国」ニューヨーク第九区
連邦政府とルバビッチ派の橋渡し役


第5章 ユダヤ・マネーの仕組み

なぜ献金するのか
民主党政治資金の半分を献金するユダヤ人
増加傾向にある共和党への献金
宗教的伝統により鍛えられた集金術
イスラエルへの募金ネットワークを利用
秘密につつまれた集金プロセス
「姓名読みあげ方式」と「玉転がし」
ユダヤ人の政治献金とその効果
政治的リスクヘッジ——共和党支持のユダヤ人脈
「全国ユダヤ人同盟」（ＮＪＣ）の設立
レーガン、出世の糸口はユダヤ大富豪のひき
ＫＫＲの総帥ヘンリー・クラビスとブッシュ家の絆
共和党を支持するユダヤ人脈のニュー・リーダー


第6章 大統領とユダヤ人社会１
——Ｆ・Ｄ・ルーズベルトからジョンソン——

同盟成立：民主党とユダヤ人社会
ルーズベルトに熱狂するユダヤ人
トルーマンを説得したユダヤ人の旧友
トルーマンの政治的打算
アイゼンハウアー政権とユダヤ人
政治的敗北：シナイ半島からの撤退
ケネディとユダヤ・ロビーの出会い
ケネディと地元ユダヤ人脈
ジョンソン政権とユダヤ人


第7章 大統領とユダヤ人社会２
——ニクソンからブッシュ——

「ユダヤの年」一九七二年の大統領選挙
二大政党から「求愛」を受けるユダヤ人社会
ニクソンの反ユダヤ妄想
米史上最も権力をふるったユダヤ人
「戦略的資産」としてのイスラエル
フォード政権とユダヤ人
ユダヤ人社会を怒らせたキャンプ・デービッド合意
ユダヤ人を怒らせたカーター大統領の末路
イスラエルを強く支持するレーガン
史上最もイスラエルに冷たい大統領
ホワイトハウスにいるのは皆ユダヤ教徒？
行政部・司法部におけるユダヤ人の黄金時代
二〇〇〇年の大統領選挙
二〇〇四年、ユダヤ票のブッシュへの逆流
ブッシュによる「予想外のイスラエル寄り政策」
ブッシュに投票したユダヤ人
ブッシュがイスラエル寄りとなった背景
対中東政策を主導したユダヤ系ネオコン
中東政策チーム以外のユダヤ系高官


エピローグ

ユダヤ系大統領の可能性
ヒラリー上院議員のユダヤ人脈
ユダヤ・キリスト教右派同盟と共和党大統領候補
米政界のユダヤ・パワー：その将来
追記——中間選挙後のユダヤ人議員団


結び

注

索引