目次


田原総一朗 激論! 日本の憲法と経済

早稲田大学「大隈塾」講義録下


[目次] [著者紹介]


表紙




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◆オリエンテーション
憲法について、真剣に考え徹底的に議論せよ

ついに新憲法案発表
八〇年代までは改憲提唱はタブーだった
憲法が安全保障や国際協力の障害に
憲法改正へと進むのか

第 一 部 ——————— 具体化する憲法改正論議
講義を理解するための予備知識

憲法改正の動き

第1章——————— 憲法とは「国のかたち」のこと
◆ゲスト講師—仙谷由人 民主党衆議院議員

◆講義のはじめに
あらゆる政策にかかわる頭脳明晰な弁護士出身の民主党議員
◆ゲスト講義
憲法とは何か

若い世代と政治とのかかわり
EUに見る国家主権
憲法は国の骨格にあたるもの
憲法の下にすべての法律が連なる
地球が抱える新しい問題をどう扱うか
◆質疑応答
条文をどうするかの問題ではない

憲法改正における国民投票をどう考えるか?
民主党と自民党の憲法案の一番の違いは?
日本国憲法は押し付けられた憲法か?
改正せず拡大解釈で対応できるのでは?
九条に的を絞って考えるべきでは?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言

第2章——————— いま新たなる国づくりへ
◆ゲスト講師—塩崎恭久 自民党衆議院議員

◆講義のはじめに
経済に造詣の深い日銀出身の若手の論客
◆ゲスト講義
資源配分を時代に合った形に

戦後の日本は一種の社会主義国家だった
秩序をつくり直すべき時期
個人がやり直しできる社会に
世界からヒト・モノ・カネが集まる国に
財政悪化の原因は内部補助の仕組み
天下りをしないと食べられないというのが問題
官民流動は国家利益につながる
官の仕事と民の仕事の仕分け
◆質疑応答
勝者と敗者に分けることはできない

競争社会にはマイナスも多いのでは?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言

第3章——————— 九条から考える憲法改正
◆ゲスト講師—石破 茂 自民党衆議院議員

◆講義のはじめに
卓抜した能力で防衛庁長官としてイラク自衛隊派遣を実現
◆ゲスト講義
理解し納得した上での憲法改正

現行憲法と現実のギャップ
九条をどう読むか
自衛隊を合憲とする論理
警察的なものを引きずる自衛隊
政府の集団的自衛権の解釈
徹底した議論の上で憲法改正せよ
◆質疑応答
米軍基地の存在は当たり前のことではない

過去の戦争の反省から軍隊を持つことに反対するのでは?
アメリカはなぜ集団的自衛権の行使を求めなかったのか?
戦争はいつも、名目上は自衛のために始められたのでは?
国際人道支援は民間が行なえば良いのでは?
イラクにおける戦闘地域と非戦闘地域はインチキでは?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言

第4章——————— 日本の戦争と憲法改正
◆ゲスト講師—加藤紘一 自民党衆議院議員

◆講義のはじめに
自民党のプリンスから「加藤の乱」を経て今、憲法問題で注目を集める
リベラルな政治家
◆ゲスト講義
憲法改正のタイミング

憲法改正の歴史的必然性が感じられない
第二次世界大戦を聖戦といえるか
靖国神社と日本の戦争観
日本の安全保障と憲法問題
二国間安全保障の限界
◆質疑応答
動いている外交問題は危険なテーマだ

靖国問題がなくなればアジア外交は改善されるか?
過去の戦争に正否の判定が下せるのか?
なぜ第二次世界大戦を日本人自身で総括しなかったのか?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言

第5章——————— 現行憲法の問題点と新憲法草案の眼目
◆ゲスト講師—山崎 拓 自民党衆議院議員

◆講義のはじめに
自民党で重要な位置を占める早稲田出身の優秀な先輩
◆ゲスト講義
国民投票を経た国民の憲法を

今なぜ憲法改正か
自主憲法をつくることは長年の課題
GHQが書いた現行憲法
新しい国家目標を示す憲法前文
経済政策はインフレからデフレに
グローバルな世界における国家
憲法改正論議の眼目
◆質疑応答
日本が誇れるのは、経済の力であり文化の力

大連立はあり得ることか?
永住外国人の参政権に反対か?
自衛軍ができたら徴兵制も実施されるのか?
新憲法草案において制裁戦争はできるか?
移民問題についてどう考えるか?
連立したら憲法草案の違いをどう埋めるのか?
これからの日本の外交政策は?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言
新憲法をどう読むか—自民党新憲法草案の問題点 田原総一朗

憲法改正が実現するための草案
現行憲法との大きな違いは
憲法九条と軍隊
集団的自衛権の行使
プライバシー保護の意味するもの
軍事裁判所設置の項目が加えられた
軟性憲法への変更
国民投票の具体的な仕組み

第 二 部 ——————— 新しい経済の動きとリーダーの条件
講義を理解するための予備知識

日本経済の方向

第6章——————— 行財政改革の現場から—官から民へ
◆ゲスト講師—近藤 剛 中日本高速道路株式会社 代表取締役会長

◆講義のはじめに
改革のまっただ中の日本道路公団に総裁として飛び込んだ経済人
◆ゲスト講義
日本の構造改革の一翼として

大局の国会議員から小局の公団の総裁へ
少子高齢化の時代における労働力
健全な国家財政へのシステムづくり
道路公団民営化の三つの目的
資金面でも人的にも効率的な企業に
◆質疑応答
二一世紀は高速道路の時代になる

競合がない中で会社をどうやって効率的に運営していくのか?
第二東名高速道路は必要か?
非採算路線をどうしていくのか?
道路にかかわる環境問題についてどう考えるか?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言

第7章——————— サーバント・リーダーシップ
◆ゲスト講師—池田守男 株式会社資生堂 取締役会長

◆講義のはじめに
神学大学出身の異色の経営者「三方良し」の精神の伝道者
◆ゲスト講義
奉仕の精神の必要性

他者に対する思いやりを失ってしまった日本人
「まほろばの心」
欲望社会から名誉国家へ
企業にも人格や心がある
二〇世紀後半の資生堂の制度疲労
お客様や社会に奉仕する逆ピラミッド組織へ
隣人愛と想像力が良い社会を創る
◆質疑応答
他者の幸せを願って行動する

権限のすべてを委譲するのか?
武士道の基本は何か?
日系企業ならではの考え方は世界で通用するのか?
店頭で働く社員には待遇面での優遇があるのか?
対価をもらうことは奉仕の精神に矛盾するのでは?
競争が社会や企業にマイナスに作用しないか?
サーバント・リーダーシップを日本に根づかせるには?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言

第8章——————— みんなで渡れば怖い
◆ゲスト講師—松井道夫 松井証券株式会社 取締役社長

◆講義のはじめに
ネット証券ビジネスを大発展させ、さらに変革をもくろむ証券界の革命児
◆ゲスト講義
自分がつくるこれからのビジネス

主体性を持ってはいけない世界の住人
後ろ向きのメンタリティーを脱出
オンライン取引によって拡大したデイトレーダーの取引
正常な資本市場への方向転換
捨てれば必ず成功する
最大のコストは時代とのギャップ
過去に答を見いだすことはできない
◆質疑応答
一番捨てなければいけないものは常識

時代とのギャップを埋めるために何をしているか?
教育にまず投資すれば利益が生まれるのでは?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言

第9章——————— 改革への中国の本気度と日本の現状
◆ゲスト講師—八城政基 株式会社新生銀行 取締役会長

◆講義のはじめに
長銀を再生させ、今度は中国の銀行改革で白羽の矢が立った国際人
◆ゲスト講義
本気で変わろうとしている中国

二日がかりの濃密な中国企業の取締役会
明確な目標を持って進む中国企業
やるべきことをきちんとやることが重要だ
外国人は違った経験や知識を持っている
◆質疑応答
誰もがこれという専門を持つべきだ

日本人には普通のことができないとは?
中国が日本に期待していることは?
中国はビジネスのモラル面で未熟では?
ジェネラリストに求められる役割は?
日本の教育に問題があるか?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言

第10章——————— 財界のリーダー、これまでとこれから
◆ゲスト講師—諸井 虔 太平洋セメント株式会社 相談役

◆講義のはじめに
中曽根政権以来、多くの公職を務めた財界で多大な影響力を持つ実業家
◆ゲスト講義
経営者の条件とは

いうことが変わらないカリスマ財界人
政治献金をやめたCSRの先駆者
企業は株主のもの
株の持ち合いで日本企業は成長
企業はバランスの上に成り立つ
経営者の条件は先を読む力と決断力
◆質疑応答
世の中のためになっているか、冷徹に見つめよ

地方分権には道州制が盛り込まれるのか?
アジア外交が行き詰まっているのは小泉さんの責任では?
経営者として一番重要な仕事は?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言

第11章——————— 人と違うことをやれ
◆ゲスト講師—堀 紘一 株式会社ドリームインキュベータ 代表取締役社長兼CEO

◆講義のはじめに
起業後、数年で一部上場企業にした超一流の経営コンサルタント
◆ゲスト講義
人の役に立って、利益を創出する

人と違うから尊い
戸籍を捨ててアメリカンドリームへ
私の会社はここが違う
会社が生き残るために
差別化できなければ淘汰される
◆質疑応答
何をやるにも崇高な目的を持て

ほかの人と一番違うところは?
資本主義の欠点とは?
◆田原総一朗のズバリ!ひと言

あとがき
資料 日本国憲法(現行憲法)

自民党「新憲法草案」

民主党「憲法提言」

用語索引



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著者

田原総一朗(たはら・そういちろう)
1934年、滋賀県彦根市生まれ。早稲田大学文学部卒。岩波映画製作所、テレビ東京を経て、77年フリーに。テレビ東京時代の連続番組「ドキュメンタリー青春」で、取材対象者に肉薄する独特のインタビュー手法で注目を浴びる。現在は政治・経済・メディア・IT等、時代の最先端の問題をとらえ、活字と放送の両メディアにわたり精力的な評論活動を続けている。テレビ朝日系列で87年より『朝まで生テレビ!』(毎月最終金曜日25時〜)、89年より『サンデープロジェクト』(毎週日曜日10時〜)に出演。テレビジャーナリズムの新しい地平を拓いたとして、98年ギャラクシー35周年記念賞(城戸又一賞)を受賞した。2002年より母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講。塾頭として未来のリーダーを育てるべく、学生や社会人の指導にあたっている。

代表著書
『原子力戦争』
『マイコン・ウォーズ』
『電通』
『警察官僚の時代』
『日本の官僚』
『メディア・ウォーズ』
『田原総一朗の闘うテレビ論』
『頭のない鯨 〜政治劇の真実』
など多数

近著
『日本の戦争』(小学館文庫)
『日本の政治 〜田中角栄・角栄以後』(講談社)
『日本の戦後 私たちは間違っていたか』(上、講談社)
『日本の戦後 定年を迎えた戦後民主主義』(下、講談社)
『日本の生き方』(PHP研究所)
『日本政治の表と裏がわかる本』(幻冬舎文庫)
『連合赤軍とオウム 〜わが内なるアルカイダ』(集英社)
『「小泉の日本」を読む』(朝日新聞社)
『面白い奴ほど仕事人間』(青春出版社)
『日本のカラクリ21』(朝日新聞社)
『愛国心』(共著、講談社)
『私たちの愛』(共著、講談社)
『田原総一朗自選集』(全5巻、アスコム)

早稲田大学「大隈塾」講義録
『日本よ! 日本人よ!』(小学館)
『田原総一朗の早大講義録(1、2)』(アスコム)
『田原総一朗の早大「大隈塾」講義録2005−『激論!日本』政治編』(ダイヤモンド社)
『田原総一朗の早大「大隈塾」講義録2005−『激論!日本』経済編』(ダイヤモンド社)
『田原総一朗 激論!日本の外交と経済−早稲田大学「大隈塾」講義録』(上、ダイヤモンド社)

映画 
『あらかじめ失われた恋人たちよ』(1971年)監督

早稲田大学21世紀日本構想研究所

国際レベルの日本再生プランを策定し、現実的な政策を国内外に提言する。国際経済、国際安全保障、日本の政治経済の構造改革という課題に対し、政治家、経済人、ジャーナリストと意見交換し、実証的かつ科学的な総合研究を進め、人材育成にも貢献している。


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