目次

グローバル・オープン・ソサエティ

市場原理主義を超えて
原書名 George Soros on Globalization


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表紙




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はじめに


序 章 グローバル資本主義の欠陥
    ──ゆがめられたオープン・ソサエティ


グローバリゼーションと市場原理主義
グローバリゼーションの光と影
仕組みの改革へ
既存の国際機関を活かすために
グローバル社会における公共財の提供
各国における国内状況の改善
対外援助の問題点
オープン・ソサエティをめざして


第1章 「WTO」の限界と可能性
    ──国際貿易をめぐる難問


貿易自由化という使命
WTOの手法における二つの問題点
WTOシステムを補完するもの
「労働者の権利」に関する問題点
ILO活性化の必要性
「環境」「保健」「安全」問題をWTOは扱うべきか
環境問題におけるインセンティブ
「知的所有権」という難題
知的所有権というパンドラの箱
「投資保護措置」と「腐敗防止措置」
「競争政策」と「課税政策」
WTOの組織の問題


第2章 「国際援助」の大いなる過ち
    ──SDRを活用した新たな援助へ


効果的な援助とは何か
必然的に起きた援助の失敗
失敗の教訓
国際援助のむずかしさ
「トービン税」の利点
SDRを活用した国際援助
配分の仕組み
結核医療への援助
マイクロ・クレジットの活用
ドナー間の協調
SDR配分の効用
SDR贈与をめぐる法的側面
SDR贈与スキームの利点


第3章 「世界銀行」に必要な構造改革
    ──新たな資金提供へ向けて


転換期にある世銀
「融資に代えて贈与を」という方針
貸付業務のメリット
人事面における世銀改革の必要性
世銀による保証の限界


第4章 迷走する「IMF」への提言
    ──国際金融システムの安定を求めて


金融市場の「相互作用性」
金融市場に必要な管理
モラルハザードだけではない危機の原因
IMFの歩み
新興市場危機におけるIMFの対応
根本的な欠陥を放置した現状
ベイル・アウトからベイル・インへ
新興市場の資本不足という危機
魔法の解決策はない
世界の中央銀行の不在
国際金融システムの現実的な改革案
国際金融システムの二つの欠陥
改革案への抵抗
求められる国際債務問題に関する法律
アルゼンチンの教訓


終 章 グローバル・オープン・ソサエティをめざして
    ──アメリカへの批判と提言


9・11がもたらしたもの
アメリカの自由をどう使うべきか
二つのビジョン
経済領域におけるアメリカの優位
軍事面でのアメリカの姿勢
アメリカの優位とそれゆえの危険
道徳の欠如
アメリカの責任
覇権主義に潜む危険性
グローバル・オープン・ソサエティへのビジョン
世界を取り巻くさまざまな危機
非対称の脅威に立ち向かうために
オープン・ソサエティ同盟の構築へ


【補論】
SDR贈与スキームに関して

【監訳者解説】
行動する「哲学者」ソロス…………榊原英資

訳者あとがき



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梗概

グローバル資本主義のゆがみを改革せよ!

グローバリゼーションの進展は、金融市場の不安定さとともに激しい貧富の差を生み出している。市場原理のみに頼っていては、もはや世界に安定はもたらされない。国家単位の独善を超え、世界的な社会問題に対処するにはどうすればよいのか? 世銀、WTO、IMFという既存機関の改革を通して、グローバルな「開かれた社会」の構築を目指すソロスが、その答えを明示する!



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著者紹介

ジョージ・ソロス(George Soros)
1930年ブダペスト生まれ。第二次世界大戦中はナチスの迫害を受け、戦後イギリスに移住。53年にロンドン・スクール・オブ・エコノミクス卒業。在学中に科学哲学者カール・ポパーの強い影響を受ける。56年にアメリカに移住。証券会社勤務などを経て、国際的なヘッジファンド「クォンタム・ファンド」を設立。以後、驚異的な運用実績を続け、「ヘッジファンドの帝王」「稀代の相場師」の異名をとる。他方、主宰するオープン・ソサエティ・インスティチュートを通じて途上国に巨額の寄付を行なう慈善事業家としても有名。著書に『グローバル資本主義の危機』『ソロスの資本主義改革論』(以上、日本経済新聞社)等がある。


監訳者紹介

榊原英資(さかきばら・えいすけ)
1941年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。ミシガン大学で経済学博士号取得。65年に大蔵省に入省し、財政金融研究所長、国際金融局長、財務官などを歴任。国際金融論の世界的スペシャリストとして「ミスター円」と称される。99年に大蔵省を退官し、現在は慶應義塾大学教授。
著書に『分権国家への決断』(毎日新聞社)、『国際金融の現場』(PHP研究所)、『為替がわかれば世界がわかる』(文藝春秋)等がある。


訳者紹介

藤井清美(ふじい・きよみ)
京都大学文学部卒業。1988年より翻訳に従事。
訳書に『ソロスの資本主義改革論』(共訳)、『コーポレートレーダー』(以上、日本経済新聞社)、『日本という国をあなたのものにするために』(角川書店)、『怪傑ウォルフレンの「日本ワイド劇場」』(プレジデント社)等がある。



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