目次

経済史の教訓

危機克服のカギは歴史の中にあり


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表紙




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第1章 「金融史」の教訓

 銀行の淘汰・再編が意味すること——歴史から見る金融システムの進化
  銀行産業の成立
  20世紀初めの銀行産業の特徴
  競争の激化と銀行の淘汰
  淘汰・再編の次にくるもの

 100年前の金融恐慌

 ジャパン・プレミアムと『新しい歴史教科書』 

 銀行業への異業種参入と「機関銀行」 

 歴史から見る郵便貯金減少の意味 

「預金封鎖」の劇的効果と波紋  

 戦後のデフレ回避に見る日銀の役割 

 政策金融機関の明暗復金と開銀の歴史  

 投資信託をめぐる不信と期待  

 金融規制期における行政指導とその効果 

 監視機能を失ったバブル期の大蔵省 

 金融緩和政策をめぐる痛恨の歴史 

 戦後日本の金融政策とマクロ経済日銀の判断と政府の圧力 
  はじめに
  1950年代後半
  1960年代
  1970年代
  1980年代
  おわりに


第2章 「経済政策史」の教訓

 大蔵省史を刻んだ二人の名蔵相——高橋是清と賀屋興宣

 太平洋戦争開戦を招いた経済データの操作

 戦時期における計画経済の実験

 国力判断を無視した戦争指導が招いた悲劇

 戦争と学生の運命

「3月危機」が示す政治決断の重要性

 1960年代の「構造改革」——石炭から石油へのエネルギー転換

 経済発展における「市場」と「政府」の関係

 官僚的多元主義の成功と失敗


第3章 「経営史」の教訓

 コーポレート・ガバナンスの岐路銀行と持株会社のガバナンス機能
  1990年代と1920年代
  コーポレート・ガバナンスの仕組みとしての財閥
  分岐点としての戦 時経済
  制度的補完性と経路依存性
  再度の分岐点?

 江戸の経済発展を支えたものは何か

 戦前の製糸業を支えた二つの制度——歴史制度分析による経済史学の革新

 鮎川義介と日産財閥の歴史

 敵対的買収の先駆、五島慶太の生涯

 経団連と日経連、統合の背景

 過去の教訓を忘れた雪印の失態

 そごう破綻に見るメインバンク不在

 青木建設倒産が示す構造改革の本質

 エンロンとコーポレート・ガバナンス


 あとがき



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梗概

成功と失敗の歴史に何を学ぶか——

大きな曲がり角を迎えている日本の経済システム。
とはいえ、声高に叫ばれる改革はいっこうに進む気配がない。
だが歴史を振り返れば、
現在と同様の問題は過去にも数多く存在する。
本書は、それらの共通点を浮き彫りにしつつ、
今に活かせる教訓を導き出してゆく。

時代が進んでも
掲載問題の基本は不変である!

難問山積の日本経済。
その解決のヒントを
歴史的視点から探るエッセイ&評論集。
『週刊ダイヤモンド』の大好評連載を単行本化。



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著者紹介

岡崎 哲二(オカザキ テツジ)
1958年東京生まれ。81年に東京大学経済学部を卒業。東京大学社会科学研究所助手を経て、現在、東京大学大学院経済学研究科教授、独立行政法人経済産業研究所ファカルティーフェロー。
2002年、スタンフォード大学経済学部客員教授。
専攻は経済史、歴史・比較制度分析。
主な著書に『日本の工業化と鉄鋼産業』(東京大学出版会、93年度サントリー学芸賞受賞)、『工業化の軌跡』(読売新聞社)、『持株会社の歴史』(ちくま新書)、『江戸の市場経済』(講談社)等が、共著書に『現代日本経済システムの源流』(日本経済新聞社)、『市場の役割 国家の役割』(東洋経済新報社)、『戦後日本の資金配分』(東京大学出版会)等がある。



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