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金融のプロが見たベンチャー・ビジネス「成功と失敗」の分岐点


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表紙




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刊行に寄せて

はじめに

1 基礎編

第1章 最近のベンチャー・ビジネス事情
  1 これまでのベンチャーブーム
  2 これまでのベンチャーブームと異なった新たな特徴

    ベンチャー・ビジネスのプレイヤーが多様化/ベンチャー・ビジネスに対する行政面での変化/ファイナンス面の強化〜株式公開の容易化
  3 従来のベンチャーブームとあまり変わらない弱み

    資金供給の偏在/ベンチャー・ビジネスのマネジメント力の弱さ

第2章 競争戦略について
  1 事業戦略の内部要因・外部要因

    経営の内部要因に着目する戦略/経営の外部要因に着目する戦略/競争戦略を従来以上に重視すべき理由
  2 競争戦略(ポジショニング戦略)について

    三つの基本戦略/競争要因について

2 事例編

第3章 新規事業八五件の事例分析
  1 事例分析の全体像

    対象事業/新規事業の成否結果/これまでの「成功・失敗」の公表データ
  2 競争戦略(ポジショニング戦略)から見た成功・失敗率
  3 「成長ベクトル要因」から見た成功・失敗率

    「成長ベクトル」とは/事業の成否結果/米国における同様の実証分析

第4章 集中戦略の成功事例
  1 競合の大企業がそれほど注力していない分野で勝負したケース

    解体工事向けの防塵用・大型散水機の開発/パン本来の味を追求した冷凍生地パンの開発/ケアマネジメント等支援システムの構築/放送業務用ビデオカメラ向けバッテリー及び充電器の開発
  2 新しい市場を創造する戦略

    人間の目の一〇〇倍以上の機能を持つ自動外観検査装置を開発/「自動車用のセイフティレコーダー」の開発/シリコンウエハ・エッジ(側面)の自動欠陥検査装置/インターネットを通じた三次元画像活用のマーケティング・ツールを開発/法人向けのデータ・ストレージ・サービス事業の開発/人工透析機器用洗浄剤の製造・販売/バイオ・テクノロジーを使ったヘルスケア食品の開発
  3 画期的な新素材の開発ケース

    「炭素繊維で強化した炭素複合材料」の用途開発/紙とガラスの機能を併せ持つ「超越紙」を開発

第5章 集中戦略の失敗事例
  1 技術シーズ先行型でニーズがやや弱いケース

    バーチャルリアリティによるトレーニングシステム/身障者向けの点字案内板作成システムの開発
  2 環境変化に伴い、当初想定していたニーズが弱まったケース

    CD︱ROMを用いたレーザーディスプレイ装置の開発/立体音響録音再生システム/RC構造物の耐震補強事業/既存建物の地下工事法/携帯電話用の電池パック残存量監視モジュールの開発
  3 潜在ニーズの実現が遅れたケース

    IP(インターネット・プロトコル)電話・FAXネットワークの構築
  4 長期間の実証試験が必要とされ、失敗に終わったケース

    各種建材向けの樹脂と金属との複合材の製法の開発
  5 代替品を軽視

    CD︱ROMを活用したコンピュータ・サーバの開発

第6章 差別化戦略の成功事例
  1 ベンチャー企業自身の力によって成功したケース

    データ処理方法の革新によってシステム開発等を圧倒的迅速化/シリコンウエハ・エッジ(端面)研磨機の開発で世界をリード
  2 大企業等と提携して成功したケース

    氷蓄熱装置の開発/食堂自動精算システムの開発/省電力装置の開発/マグネシウム・ダイカストの量産製造法の開発

第7章 差別化戦略の失敗事例
  1 製品開発未了のケース

    溶融ポリマー用の新型金属フィルターの開発/インターネット対応の超広視野デジタルカメラの開発/臨床用の卓上・自動血液分析装置の開発/列車屋根上管理システムの開発/レーザー加工機の開発
  2 開発は終了したが、差別力が弱く売上げが伸びなかったケース

    ユーザー指向に基づくノート型パソコンの開発と量産化
  3 技術面で巻き返されたケース

    マルチメディア化に必要な対応システムの機能アップ・プロジェクト
  4 差別化戦略が比較的多い理由

第8章 コスト・リーダーシップ戦略の事例紹介
  1 コスト・リーダーシップ戦略とベンチャー・ビジネス

    差別化戦略よりもさらに厳しい/「ユニクロ」の事例
  2 事例紹介

    映像信号伝送用の接続装置の開発

3 まとめ

第9章 製品開発・営業・外部提携におけるアドバイス
  1 製品開発のリスクをいかに軽減するか

    開発目標の明確化/ベンチャー企業等に向いた技術開発を/社長と開発担当者とのコミュニケーション
  2 販売のリスクをいかに軽減するか

    失敗事例(各種切削加工機の開発販売会社/水質改善システムの事業化/新型コンクリートブロックの開発製造/新型の溶融ポリマー用金属フィルターの開発)/営業力不足への対応策(最初の顧客は自らで獲得した後に、販売代理店を活用/販売代理店に頼るのをやめ、自前の営業展開に踏み切る)
  3 外部パートナーとの提携リスクをいかに軽減するか

    提携破綻の事例/提携破綻への対応アドバイス

第10章 成功企業の特色
  1 顧客への訴求ポイント

    「納期(スピード)」の重視/「付随サービス」の重視
  2 成功する経営者像

    (1)事業の的を絞る/(2)志が高い/(3)現場主義の徹底

おわりに

参考図書



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著者

松井 憲一(まつい・けんいち)
1947年、山口県に生まれる。1969年、東京大学経済学部卒業後、三和銀行(現UFJ銀行)に入行。同行では、調査部勤務の他、通商産業省産業政策局やシティバンク調査部(ニューヨーク)などに出向し、マクロ経済調査や米国銀行の経営分析などに携わる。その後、2カ店で支店長を務め、中小企業取引推進などに従事する。さらに、ユニ・チャーム社への出向(取締役社長室長)を通じて日本経団連における新事業支援活動などに携わり、UFJ総合研究所では経営戦略本部・部長として新規事業のIRコンサルティング事業を推進する。2001年、財団法人UFJベンチャー育成基金の常務理事に就任し、ベンチャー企業等への助成・債務保証事業などを担当、現在に至る。



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