目次


なぜ中国で失敗するのか

チャイナ・リスクの本質を見抜け!


[目次] [著者紹介]


表紙




 ↑ページトップへ


はじめに

第1章 中国進出

  存亡の危機
  避けて通れない課題
  戦略メモ(1) コンサルタントに頼るな

  コンサルタントは必要か
  投資は正攻法で行なうべし

第2章 行くも地獄、行かぬも地獄

  創業の経緯
  異業種への転進を模索
  捨て身の業態転換
  跡取り息子への期待
  日米貿易摩擦によるアメリカ進出
  衝撃的な起死回生策
  中国現地生産の要求
  戦略メモ(2) 中国進出は必然か

  「世界の工場」の変遷
  チャイナ・リスクを認識せよ
  むやみに中国進出を考えるな

第3章 背水の陣

  どうしたら採算がとれるのか
  何から手をつけてよいものか……
  気乗りのしない本当の理由
  戦略メモ(3) 追い詰められてからでは遅い

  ハイ・リスクの投資先
  日本のビジネスマンはどう見られているか
  数字にもとづいた事業の可能性を見よ

第4章 蘇州夜曲

  「中国(上海・蘇州)進出検討視察ツアー」
  “予定外のイベント”
  合弁事業の誘い
  戦略メモ(4) 思い込みは大敵

  なぜ相手をすぐに信用してしまうのか
  中国式ホスピタリティには理由がある

第5章 これも何かの縁

  合弁提案書
  中国進出のリスクは高い
  戦略メモ(5) 中国進出はなぜリスクが高いのか

  不可逆性のリスク
  合弁事業は容易に撤退できない
  いかに投資資金を圧縮するか

第6章 幽霊会社

  合弁提案書の内容
  通訳の問題
  勝手な思い込み
  経営の主導権は何で決まるか
  確認が必要な三つの書類
  郷鎮企業のリスク
  戦略メモ(6) 中国式交渉術に対抗するには

  信頼できる通訳を用意する
  文書を軽視するな
  議事録の重要性
  意見が対立したら……
  多くの仮説を立てて検討する

第7章 合弁か、独資か、それとも?

  肝心なことがわからない
  合弁か、独資か
  中国政府が定めた許認可リスト
  擬似独資
  戦略メモ(7) どの中国進出形態がベストか

  合弁形態に固執するな
  進出予定業種の位置づけを知る
  委託加工貿易による擬似独資の特徴

第8章 手荒な歓迎

  香港の印象
  広東省の治安
  中国の戸籍制度
  自分の身は自分で守れ
  戦略メモ(8) 駐在員のリスク管理とは

  派遣企業の理解と支援が不可欠
  悲惨な事例
  中国駐在員に必要な資質
  中国人部下の意見に耳を傾けよ

第9章 マンスリー・ファクトリー

  中抜きビジネス
  香港から深へ
  マンスリー・ファクトリー
  広東式委託加工貿易のメリット
  筋のよい大家か
  戦略メモ(9) 広東式委託加工のメリットとは

  三来一補
  初めて中国に進出する企業に適した方法
  中抜きで効率を上げる広東式ビジネス

第10章 女工哀史

  日系の電子部品メーカー
  工場の印象
  徹底した効率優先
  ワーカーの待遇
  税関の問題
  社長の質問
  福利厚生が評価されるとは限らない
  自分の価値観を押しつけるな
  戦略メモ(10) 広東式委託加工の実態

  臨機応変で柔軟
  委託加工貿易を始めるにあたって
  委託加工貿易に対する規制
  委託加工にかかわる主要なコスト

第11章 三軒の店で比較しろ

  鎮政府への訪問
  鎮政府ナンバー2
  中国はトップ・ダウンで話が進む国
  適切な進出場所
  広東式委託加工のリスク
  戦略メモ(11) 広東式委託加工のリスクとは

  広東式委託加工が生まれた三つの要因
  制度変更のリスク
  なぜ抜本改革がなされなかったのか

第12章 税金天国

  フィージビリティ・スタディに着手
  本当に品質を維持できるのか
  教育するという発想が間違っている?
  全工程・全品検査
  税制のメリットを活かす
  経営を現地化せよ
  戦略メモ(12) 中国進出は香港を経由すべきか

  合算課税の可能性
  税制上の違いは発生するか
  みなし税額控除
  税制だけを理由にした投資方法は危険
  退出戦略を事前に想定せよ

第13章 新型肺炎SARS勃発

  家庭のバランス
  独り立ち
  衝撃的な事件
  新たなチャイナ・リスク
  不安と焦燥
  リスクの分散
  戦略メモ(13) SARSの教訓とは

  SARSは不可抗力だったのか
  感染拡大の経緯
  中国経済の構造的な問題点を例証
  中国経済の不安定性が最大のチャイナ・リスク

第14章 独資進出の落とし穴

  どこのマーケットを狙うか
  工場の立地はどうか
  日本にはない盲点
  投資総額に対する最低資本金の規則
  投資回収の手立て
  社内言語を何にするか
  中国語を学ぶべき
  戦略メモ(14) なぜ日系企業に人材が集まらないのか

  日系進出企業に優秀な人材が集まらない理由
  明確な人事評価の基準がない
  昇進の展望がない
  転職の可能性が制限されてしまう

第15章 工場開所式に向けて

  中国進出期限まで、あと三カ月
  意外な申し出
  MBAを目指して中国に留学した若者
  準備完了
  息子の頼み
  予期していなかった言葉
  工場開所式
  戦略メモ(15) 悪性競争にいかに対抗するか

  漂流工場になるリスク
  製品のグリーン化に適合できるか否か

第16章 永遠の課題

  本当の試練
  経営者の役目
  逃げ道をふさぐような詰問はするな
  変な噂
  日本的な温情主義では人事は機能しない
  毎日が不確実性との戦い
  これからが本当の挑戦

参考資料

外商投資方向指導規定

外商投資産業指導目録

  1 外商投資奨励産業リスト
  2 外商投資制限産業リスト
  3 外商投資禁止産業リスト
  4 外商投資産業指導目録付属文書

索引



 ↑ページトップへ



著者

藍正人(あい まさと)
アジアにおける直接投資ならびに京都議定書に定めるクリーン開発メカニズム(CDM)のコンサルタント。
1960年神奈川県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、日本興業銀行に入行。香港中文大学留学を経て、本店にて貿易金融、デリバティブ取引に従事。
1991年より香港支店にて中国進出サポート、世界銀行協調融資などの各種シンジケート・ローンのアレンジ、ロンドン、シカゴ、ロサンゼルスなど欧米における中国投資セミナーの講師、多国籍企業営業、プロジェクト・ファイナンスに携わり、営業企画課長兼リスク管理課長として香港の中国返還とアジア通貨危機の勃発を体験。
1998年以降、本店にて投資銀行業務、東アジア担当審査責任者を経験し、バンコック支店次長を最後に2001年独立、現在にいたる。
2002年に刊行した『チャイナ・リスク』(NTT出版)は、現在の中国におけるエネルギー危機を予見した鋭い分析によって各紙誌で絶賛された。他の著書としては『中国融資を回収せよ』(PHP研究所)がある。


お問い合わせは、webmaster までお願いいたします。
1996 - 2003 DIAMOND, INC. All Rights Reserved.