目次


広告会社は変われるか

マスメディア依存体質からの脱却シナリオ


[目次] [著者紹介]


表紙




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はじめに


第1章 広告会社はこのままでいいか──過去形としての広告業


1 広告会社のDNA
 『空白の意匠』
 広告産業論と電通論
 すべてのスペースをメディアに
 スペース・ブローカーの限界
 電通が試みたスペースの「味付け」
 広告会社のDNAは変わったか
 訪れるはずだった転機(1):連絡から営業へ
 訪れるはずだった転機(2):国際化

2 広告を取り巻く環境は変わった
 広告の本質
 広告の構成要素
 戦後の広告の発展・変貌を見る視点
 消費者の発展と変貌──大衆から分衆へ
 媒体の発展と変貌──マスメディアからクラスメディアへ
 企業の発展と変貌──少品種大量生産から多品種少量生産へ
 広告は変わったのか


第2章 メディアの変貌


1 広告の常識を破るインターネットの出現
 インターネットの特性とマスメディアとの異質性
 広告マンは発想の転換をできるか
 広告会社のDNAとインターネット

2 ネットとメディアの融合
 ネットとメディアの融合の兆し

3 本格融合へ向けての三つの動き
 (1)地上波のデジタル化
 (2)ブロードバンドの普及
 (3)蓄積型テレビの登場

4 eプラットフォームが出現する


第3章 広告主の変貌


1 広告会社が関心を寄せるポイント
 主要広告主はだれか
 大局的な変貌要因は何か
 広告会社との関係性は変わるか

2 広告主を変貌させた二つの要因
 インターネットが可能にしたマス・カスタマイゼーション
 本格的グローバリゼーションの波

3 二〇一X年、広告会社に突きつけられる課題
 経営企画室に出入りできるか
 資材部と渡り合えるか
 プロダクト・マネジャーに認められるか


第4章 消費者の変貌


1 「マーケティングが効かない」

2 最近のブームの意味するもの

3 若年層に見る「個」化の実態

4 セル化する個

5 これからのブームの伝播パターン


第5章 広告の変貌


1 二〇一X年以前の広告の変質
 広告を支える与件が崩れる
 すでに進行する変質の兆し
 蓄積型テレビが既存のビジネス・スキームを崩壊させる
 ネット広告がマス広告を脅かす
 マス広告における変質
 ネット広告における変質
 マス広告とネット広告の連動

2 広告はどこに向かうか
 広告という概念の止揚
 広告からリレーションへ
 カウチポテト型リレーションとオンデマンド型リレーション
 広告と販促の「」の消滅
 CRMでどこまで消費者を理解できるか
 広告会社の呼び名が変わる?


第6章 広告会社は変わるか


1 この業界は特殊か
 日産自動車のエピソード
 広告主協会の主張

2 日本の広告業界はいかに発展してきたか
 広告取次業・広告取扱業の時代
 広告代理業の時代
 広告会社へ

3 そもそもアメリカで始まった広告業

4 広告会社は代理人か
 広告業の法的位置づけ
 日本の広告会社は自己商である

5 広告主協会への反論

6 広告会社に戦略があるか
 金融と同様のビッグバンが来る
 課題(1):有限な資源を配分する
 課題(2):有限な資源を効率よく配分する

7 外部のプレッシャーも戦略策定に活かす
 広告主協会の問題提起をチャンスに
 公正取引委員会の疑問に答える


第7章 広告会社の会計・財務の問題


1 コミッション制という仕組み

2 財務会計
 大手一〇社の売上げ
 上位三社の損益計算書
 上位三社の貸借対照表

3 管理会計
 売上げ至上主義の弊害
 クライアント別会計の問題

4 財務管理に戦略はあるか

5 新しいビジネスモデルと料金体系


第8章 広告会社の選択肢


1 広告会社の未来像を描く
 時間軸
 最初の戦略課題はグローバリゼーション
 グローバル企業への変質シナリオ
 eプラットフォームの盟主になれるか
 環境の変化に対応できる人材の確保
 グーグルに勝てるか

2 広告会社の最終兵器はアド・サーバー

3 経営計画での重点項目
 R&D戦略
 組織論

4 人材育成への投資


第9章 広告会社の経営者論


1 アダム・スミス的経営
 経営は「見えざる手」
 経営者に要求される力量の特殊性

2 求められるケインズ的経営
 アダム・スミスで大丈夫か
 強いリーダーシップの経営へ

3 シュムペーター的経営者の必要性
 「新・吉田秀雄」待望論


■参考文献



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著者

藤原 治(ふじわら おさむ)
1946年、京都府生まれ。東京大学法学部卒。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了。72年、電通入社。新聞雑誌局地方部に勤務。88年、世界平和研究所へ出向。その後、電通・経営計画室長、21世紀計画室などを経て2004年7月より電通総研社長兼電通常務執行役員などを歴任。2006年12月末退社。
公共広告機構テーマ調査会委員。日本野球機構有識者懇談会会員。農地・農業用水等の資源保全施策検討委員会委員。経済同友会幹事・ITによる社会変革委員会副委員長などを歴任。
近年、ネット時代におけるマスメディアの近未来について、各方面でさまざまな提言を行っている。著書に『ネット時代 10年後、新聞とテレビはこうなる』(朝日新聞社、2007年)がある。


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