目次

山崎元のオトナのマネー運用塾

自己責任で真剣に楽しむ人のための96項


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表紙




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〈まえがき〉——オトナの運用はセオリー抜きには楽しめない


第一章 本物の“マネー運用常識”を探る

 ■個人のマネー運用常識
 投資教育の現状と投資家が最初に知るべき原則
 危ない運用商品EB(他社株転換権付債券)の四つの教訓
 初心者向けの運用商品という嘘と初心者の対策
 信用リスクの判断は素人はもちろん、プロにもむずかしい
 預金保険機構に学ぶ預金銀行の安全性を判断する考え方
 預金金利のフェアな格差はどのくらい?
「無リスクで有利」の仕組みとその評価
 為替のリスクは投機のリスクだ
 為替リスクは資産配分と同時に決定することが基本
 集中か、分散か、投資銘柄数についてどう考えたらいいか
 個人投資家はリスク「ヘッジ」をあまり気にしないほうがいい
 運用商品評価の鍵はなんといっても売り手側が取る手数料だ
 使用目的別に資金を区分運用する非効率性に気づこう
 目的別運用とメンタル・アカウンティング
 ファイナンシャル・プランナーへの応援メッセージ
 個人の経済価値と資産の運用を総合的に考えよう
 あなたは何型? 家計状態のパターン化
 家計のパターンに合わせた運用戦略
 アセット・アロケーションを個人に教える際に苦労する点
 個人のためのアセット・アロケーションの簡便法

 ■一歩先のセオリー
 金融工学ブームから個人投資家は何を学ぶか
 テクニカル分析は早めに「卒業」するほうが利口
 クオンツ運用の得意と不得意
 行動ファイナンスは合理性の立場から読み直して利用せよ
 投資家がどれくらい不合理と考えるかでアドバイスが変わる


第二章 株式投資に勝る楽しみはない

 ■投資スタイルの涵養
 パッシブ運用の可否は、相場の強弱見通しと無関係
 日本でのパッシブ運用の盛衰
 パッシブ運用の三つのメリット
 バリューとグロースで投資方法と投資対象は必ずしも排他的ではない
 割安株投資と低位株投資の違い
 PBRによる割安株投資
 実質純資産に注目する投資の注意点
 PERによる株価評価の考え方
 PERの見方とプロのノウハウ
 成長株投資とは何をすることなのか
 成長株投資で注目する将来はせいぜい一年半先
 株価の勢いと収益の上方修正
 偉大な投資家を参考に考える自分の投資スタイル

 ■株式市場の読み方
 株価と木の影の長さ
 ネット株時代の新株価評価尺度には疑問あり
 B to Bで考える利益と競争の関係
 ネット株バブルの総括と教訓
 ゼロ金利解除とマクロ経済情報の扱い方
 外れた見通しに学ぶマーケット予想のむずかしさ
 人気アナリストランキングから投資家は何を読むか
 個人投資家にとって人気アナリストのコメントは役立つか
 アメリカを笑って考えるアナリスト情報との上手な付き合い方
 企業のIR活動は段階と意図を推測して評価
 ファンド・マネジャーの気持ちで社長コメントを読む 

 ■半歩先を行くためのヒント
 正直に言ってだれにもわからない株式の期待リターン
 日本の投資家が株に期待するリターンはいくらなのだろうか
 賢い投資家が“ノイズトレーダー”に負けることもある
 ファンド・マネジャーの顧客の行動も非効率市場の原因
 株式投資と競馬、その相違点と共通点
 ゲームの仕組みに見る競馬と株式投資
 市場参加者の間違いの傾向に注目しよう

 ■この際、言っておこう
 日経平均の指標としての連続性が壊れたことへの注意
 計算方法と入れ替え銘柄
 巨額の損得と日経平均の「ズレ」
 真の投資家は持ち合い解消売りをむしろ歓迎すべき
 個人投資家にとって株式買い上げ機構がダメな理由
 引け値ギャランティーで発注する運用者は即刻廃業すべき


第三章 愛する投信と大切な年金のために

 ■投資信託、未来への道
 マルチスタイル投信のセオリーから外れた商品設計
 ファンド・オブ・ファンズへの投資は勧められない
 だれにピッタリなのか想像がむずかしいバランス・ファンド
 最近の投資信託の運用商品としての品質劣化の背景
 確実なコストと不確実な運用能力を正しく比較する
 ファンド内部の売買手数料
 出よ! 安価高品質の「投信のユニクロ」
 「投信のユニクロ」のビジネスプラン(1)——運用会社の選択
 「投信のユニクロ」のビジネスプラン(2)——運用会社の陣容
 「投信のユニクロ」のビジネスプラン(3)——販売の戦略
 ETF登場で考える投資信託との合理的な付き合い方

 ■年金運用の本質と教訓
 年金は節税の手段だと考えて、冷静に方針を決めよう
 年金の運営で企業経営者の実力が分かる
 投資信託と年金は商売として異質だが運用の本質は同じ
 投資信託と年金、ベンチマークの違いはどう影響するか
 長期の運用計画の危険性とは
 債券も、常に時価評価が大切
 プロ投資家のアセット・アロケーションを五段階評定する
 確定拠出年金はコスト節約の工夫が成否を決定する


第四章 たかがプロ、されどプロ

 ■等身大のファンド・マネジャー
 ファンド・マネジャーと個人投資家の条件に大差はない
 手数料自由化で個人投資家はプロと互角の条件
 プロとアマは同じ材料による料亭と家庭料理の差
 プロの運用の苦労とリスクを推定するツールについて
 ファンド・マネジャーとアナリストの関係——四つのパターン
 システム運用では人間が判断しないというわけではない
 ファンド・マネジャーの個人投資と投資による心境変化

 ■運用ビジネスの理解のために
 運用の値段も需要と供給で決まる
 ベンチマークを運用報酬の二倍分上回る利回りが目標
 パフォーマンス評価の期間は五年でもまだ足りない
 日本人の国民性が資産運用業に不向きということはない
 最後に、「資産運用ビジネスにおける『運用力』という名の幻想」
 外資系の運用会社X社の戦略
 運用会社を経営する者の心得
 運用業界が最も大切にする“フィクション”


〈あとがき〉——投資の楽しみの「語り方」を求めて



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梗概

必勝法を人が教えてくれると思うな!

投資に必勝法があると思っていて、
かつそれを他人が教えてくれるかもしれないと
思っているようなコドモを本書は相手にしませんが、
オトナが楽しめる知的なゲーム、マネー運用で
儲けるためのヒントは、ぎっしり詰まっています。

運用ビジネスの構造はどうなっているのか、
その中でプロがどのような点で苦労しているのか、
またその結果資本市場がどう動いているのか……
運用商品の売り手側にとっては触れて欲しくない現実や本質もズバリ指摘。

『週刊ダイヤモンド』連載継続中、大好評マネー・エッセイの単行本化。



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著者紹介

山崎 元(やまざき はじめ)
1958年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。
三菱商事、野村投信委託(現・野村アセットマネジメント)、住友信託銀行、メリルリンチ日本証券、明治生命保険など11社を経て、2000年に三和総合研究所(現・UFJ総合研究所)入社。
現在、UFJ総合研究所主任研究員、企業年金研究所取締役、一橋大学大学院国際企業戦略研究科非常勤講師。
1994年、東洋経済高橋亀吉記念賞優秀賞受賞。メールマガジン『村上龍、金融経済の専門家たちに聞く』の寄稿家としても活躍しており、村上龍著『おじいさんは山へ金儲けに』(NHK出版)では企画・解説を担当した。
著書に『僕はこうやって11回転職に成功した』(文藝春秋)、『お金がふえるシンプルな考え方』(ダイヤモンド社)、『年金運用の実際知識』(東洋経済新報社)、『ファンドマネジメント』(金融財政事情調査会)などがある。



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