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マンホールの博物誌 Complete Book of Manhole

水と道路と人々との交差点


[目次] [著者紹介]


表紙




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発刊のことば
 マンホール:水と道路と人々との交差点

 株式会社G&U技術研究センター所長 中川幸男

序 章
 01 進化する「路上のとびら」マンホール蓋
 02 マンホールの蓋を開けてみたら—地下空間を解剖してみる

 分流式下水道システムと主要なマンホール型式
 路面の下の上水道システム
 路面の下の電気・通信・ガス配給システム
 路面の下の共同溝

第一章 歴史編
 01 文明に見る下水道文化

 九州大学大学院工学研究院環境都市部門教授 楠田哲也
 02 江戸の「水」文化と下水蓋

 下水道史研究家 栗田彰
 03 マンホールから見た近代下水道の歴史

 日水コン顧問 齋藤健次郎
 04 水循環思想からみる近代下水道整備の沿革と課題

 工学博士 (社)日本下水道協会名誉会員 久保赳
 05 下水道新世紀—量の時代から質の時代へ 新しい課題と役割

 国土交通省都市・地域整備局下水道部長 谷戸善彦

第二章 文化編
 01 マンホール物語

 阿川佐和子が見たマンホールの作り方・作られ方—生産現場に先端技術を発見
 02 〔対談〕都市の文化を創る—サステイナブル・シティへの提言

 建築家・東京大学名誉教授 安藤忠雄 v.s. 日本グラウンドマンホール工業会会長・日之出水道機器社長 浦上紀之
 03 ライフラインは「命と生活と人生」を守るもの

 早稲田大学理工学部建築学科教授 尾島俊雄
 04 時代が求めている「人が中心」の道づくり

 前国土交通省関東地方整備局東京国道事務所長 藤井元生
 05 東京とパリの下水道に関する若干の感想

 エッセイスト・画家・ワイナリー経営者 玉村豊男
 06 私とマンホール

 マンホールの思い出 環境デザイナー 今井澄子
 車椅子マラソンとマンホール パラリンピック・アテネ大会ゴールドメダリスト 畑中和
 バイクと旅行とマンホール モーターサイクリスト・フリーライター 賀曽利隆
 「健康のために歩く」のと「歩いているから健康」とは違う 日本市民スポーツ連盟会長 宮下充正
 07 蓋に秘められたメッセージ

 イラストレーター・エッセイスト 林丈二
 08 鋳物文化史—愛すべき古くて新しい鋳物たち

第三章 技術編
 都市の安全を考える——マンホール鉄蓋の課題とコア技術
 01 総論
 02 基本技術が安全を支える

 マンホール鉄蓋に要求される過酷な条件
 安全性と経済性を兼ね備えた合金ダグタイル鋳鉄 (基本材質)
 橋として、道路として求められる安全性(基本構造)
 03 安全をさらに拡張する機能

 マンホール鉄蓋を吹き飛ばす自然の力(浮上・飛散防止)
 道路として求められる安全性(スリップ防止)
 マンホールにもユニバーサルデザインの発想が必要
 内部から蝕む鉄蓋の腐食(腐食防止)
 安全をつなぎとめる(基礎施工)
 「誰にでも開けられてはいけない」マンホール鉄蓋(不法投棄・侵入防止)
 04 次世代の安全をつくるコアテクノロジー

 「食い込み力」を解明する
 「食い込み力」を制御する
 さらに「安全」の水準を高める
 05 適切な維持管理が安全をつくる

 マンホール鉄蓋の調査診断
 維持管理における作業環境の改善
 IT化への取り組み
 持続可能な「安全」を目指した大更新時代の幕開け
 維持管理および計画的更新の考え方
 サステイナビリテイを志向する
 06 中越地震によるマンホール被害

マンホール雑学ノート
 01 マンホール鉄蓋の大きさいろいろ
 02 二重の蓋には意味がある
 03 マンホール鉄蓋のメーカー名はどこに?
 04 安全で良いデザインの作り方
 05 鉄の溶かし方で環境負荷が変わる
 06 同じようで違う、蓋と受枠の材質
 07 坂道でも路面と一体のマンホール鉄蓋
 08 5階建てのマンホール?

コラム

 「転落死2600人」 NHK大阪「クローズアップ現代」ディレクター 山田礼子
 東京の屋根の下、利根川が流れる 気象エッセイスト・理学博士 倉嶋厚
 主張せず 芥川賞作家 高橋三千綱
 マンホールの死角 初代内閣安全保障室長 佐々淳行

取材協力/参考文献・資料



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株式会社 G&U技術研究センター
上下水道や道路といった社会資本整備事業が建設の時代から維持管理・更新の時代へと大きく転換し、いつの間にか「効率」という言葉に主役の座を奪われてしまった感のある「安全」という言葉が、最近の自然災害の発生や人的災害の多発とともに、改めて社会に安全とは何かを問い掛けてきている。
G&U(グラウンド アンド アンダーグラウンド)技術研究センターは、地上におけるマンホール鉄蓋とその周辺道路、地下におけるマンホール本体と管路までを主たる研究領域として、人を中心に据えた視点から再度「安全」を捉え直して、これから必要となる新しい技術の研究開発を目的として設立された。
平成18年度に開設予定のセンターでは、研究領域に特化した専門的な大型試験・検証設備が設置され、公的機関や大学などとの学際的な共同研究や、事業体からの委託による技術検証・評価業務を開始する。

中川幸男(なかがわ ゆきお)
G&U技術研究センター代表取締役・所長。北海道大学工学部卒業。昭和37年建設省(現・国土交通省)に入省。地域振興整備公団、日本下水道事業団、㈱三水コンサルタント社長、日之出水道機器㈱顧問を経て、平成16年より現職。下水道計画・設計の実務経験を活かして、次世代のマンホールおよびその関連技術の研究開発に取り組んでいる。

「マンホールの博物誌」編纂委員会
『マンホールの博物誌』編纂委員会は、桜美林大学総合文化学群・和田昌樹助教授を中心に、ダイヤモンド社・企業情報編集部、㈱ピニオン、そしてG&U技術研究センターの所員で構成された本書編纂のためのプロジェクトチームである。


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