目次


「超」整理日誌

地動説を疑う


[目次] [著者紹介]


表紙




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1部 常識に対する疑いが社会を前進させる

01 世の中を見る三人の視点

  連載二〇〇回
  雑誌版の壁新聞を作る
  「あるべきものがない」というホームズの視点
  ツバイクの「唯経済的」観点
  絵の背景に興味を惹かれる

02 どちら「側」かを変えてみよう

  「向こう側」に置けば、どんどん離れてゆく
  部分の観察で「敵・味方」と認識する誤り
  国に対する「好き・嫌い」
  交流が変える世界観

03 分からぬことを率直に聞く勇気

  転失気
  結局は高くつく「知ったかぶり」の代償
  アルファベット略語に惑わされるな

04 地動説を疑ってみよう

  火星大接近はなぜ起こる?
  「天動説」でも火星大接近は説明できる
  地動説は実感できない
  常識に対する疑問が社会を前進させる
  経済政策論議における地動説

05 人と違うことをやってみよう

  一糸乱れぬ統制ぶり
  総力戦体制から変わらない日本人のメンタリティ
  産業構造の変化で露呈する画一モデルの弱点

06 見なれた視点をずらしてみよう

  路線バスから町を見る
  思考回路を刺激するさまざまな地図
  固定観念からの脱却が日本再生の出発点

07 テレビの効率的な見方

  テレビに音声は必要ない
  「どうでもよいニュース」が報道されるわけ
  情報収集は手段であって目的ではない

08 デジタル・テレビは魔法の杖か

  デジタル化でどんなよいことがあるのか?
  「古い酒を新しい革袋に」という空虚な試み
  画像メディアに多くを求めているのだが……
  テレビの肥大化がもたらす画一的な世界

09 数学は「理解」より「訓練」

  計算はひたすら訓練すべし
  分数の計算ルールを「理解」できるか?
  数学離れを加速させる「数学は理解」という妄想
  数学力がなければファイナンス理論習得は無理

10 異文化をつなぐ情報技術

  DVDの字幕で分かった若草物語のエッセンス
  翻訳で伝わらない原作の“言葉”をDVDが伝える
  二つの「若草物語」

11 季節のない惑星に芸術は生まれない

  秋は実りの季節か、それとも寂しい季節か?
  古今和歌集に見る春と秋の対照的な季節感
  日本人は季節感を失いつつあるのか?

2部 日本経済は二一世紀型 グローバリゼーションに対応できるか

12 現実化するジョークの悪夢

  なぜ銀行を国有化するのか?
  低収益化を加速させる銀行国有化の愚
  究極の株価対策は株式市場の閉鎖?

13 リーダー不在で漂流する日本

  名助演者たち
  偉大な助演者も主演者にはなれない
  有能な実務家もリーダーにはなれない

14 ビートルズ的共同創造の可能性

  ジョージ・ハリスンの役割は?
  シナジーから生まれる画期的なアイディア
  企業活動の核はビジネスモデルの創造
  「ビートルズ型集団」が日本経済を救う

15 共通通貨の落とし穴

  最適な通貨圏の設定は簡単でない
  共通通貨で失われる金融政策の自由
  “囲い込み”という問題
  ヨーロッパ大陸と距離を置くイギリスの“世界主義”

16 豊かな国がなくしたもの

  日常茶飯事化した電車の遅れ
  かつて世界を驚かせた連結器交換
  日本経済の真の病根は何か

17 二一世紀型グローバリゼーション

  コールセンターはインド
  通信の発達で広がる国境を越えた仕事形態
  グローバリゼーションから取り残される日本

18 日本経済に未来はあるか

  日米主要企業の時価総額の比較
  トヨタの一人当たり時価総額は、マイクロソフトの一〇分の一以下
  日本経済は新しいタイプの企業を創出できるか

19 世界一豊かな日本の凋落

  ジャパン・アズ・ナンバーワンの時代は終わった
  世界経済をリードする国家群が交代しつつある
  今後の日本の経済を支える産業があるか?
  今後の日本経済の成長を規定するのは供給面の制約

20 海外アウトソーシングとアメリカ経済

  加速する海外アウトソーシング
  海外アウトソーシングで広がる職種間の所得格差
  グローバリゼーションに不可欠なアメリカ英語

21 経済を動かす創造的な自営業

  「雇用なき景気回復」でなく「自営業の増加」
  雇用関係から「プラグ・アンド・プレイ」へ
  日本に必要なのは新しいタイプの自営業の出現

22 食糧自給率は低いほうがよい

  供給源分散こそが安全を保障する
  低い自給率をなぜ問題視するのか
  自給率向上は供給者の論理
  分業が豊かさをもたらす

23 アメリカ大陸は中国が発見した?

  ヨーロッパを凌駕していた中国の技術力
  中国人は地球周航をしなかった
  官僚国家・中国では、リスク挑戦はありえなかった
  権力が集中している社会はリスクを取れない

24 メディアの国際競争力

  ケーブル・テレビの加入希望者が増えている
  戦場からのニュース
  「アンマン」からの報道
  大使館と現地新聞をニュース源としていた日本の新聞

25 「自転する組織」の末路

  共和国防衛隊はどこに行った?
  組織の存続を自己実現する軍組織
  制度化による自転と市場によるテスト

26 戦争が暴く権力者の本質

  逃亡した関東軍総司令部
  敗戦で露呈した日本と米国、ドイツの違い
  国民の安全と生命を守らない日本という国

  『週刊ダイヤモンド』掲載順タイトル一覧

  記録帳

  はやりことばの盛衰

  あとがき

  索引



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著者

野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
1940年、東京に生まれる。63年、東京大学工学部卒業。64年、大蔵省に入省。72年、エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)などを経て、2004年4月よりスタンフォード大学客員教授。専攻、ファイナンス理論、日本経済論。
[主要著書]
『情報の経済理論』(東洋経済新報社、1974年、日経経済図書文化賞)、『土地の経済学』(日本経済新聞社、1989年、各務財団賞、不動産学会賞)、『バブルの経済学』(日本経済新聞社、1992年、吉野作造賞)、『「超」整理法』(中公新書、1993年)、『「超」勉強法』(講談社、1995年)、『金融工学』(共著、ダイヤモンド社、2000年)、『正確に間違う人、漠然と正しい人』(ダイヤモンド社、2001年)、『日本にも夢はあるはず』(ダイヤモンド社、2002年)、『デフレとラブストーリーの経済法則』(ダイヤモンド社、2003年)、『日本経済 企業からの革命』(日本経済新聞社、2002年)、『1940年体制—さらば戦時経済(新版)』(東洋経済新報社、2002年)、『「超」納税法』( 新潮社、2003年)、『「超」税金学』(新潮社、2003年)、『ビジネスに活かすファイナンス理論入門』(ダイヤモンド社、2004年)、『「超」英語法』(講談社、2004年)

ホームページ:http://www.noguchi.co.jp


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