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男のきもの 達人ノート

もっともっと着こなし上手になりたい貴男へ。
雑学ノート


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もっと様子よく もっと粋に
もっと着こなし上手になりたい……と、願っている貴男へ。


【第一章】着巧者が語る着こなしポリシー

日本人特有の“ナンバ”は
きものが着くずれない歩き方——古武術家・甲野善紀さん
 袴に一本歯の下駄で
 ボタンが嫌い——武道より先に“きもの”ありき
 古来、日本人は、手を振って歩かなかった
 「小よく大を制す」を可能にするものは

仕事着としてのきものを
どうそろえ、どう着こなすか——落語家・桂 笑生さん
 見られることで鍛えられる
 少ないお金でたくさん欲しい
 ネット購入のポイント
 手本は先輩と懐かしの日本映画
 落語家や役者の必需品、合繊のきもの

自らのイメージを明確にもてば
和洋百戦もあやうからず——イラストレイター・穂積和夫さん
 発散する着姿の色気
 きものでも活きる、洋服ファッションで培ったノウハウ
 イメージ・トレーニングで「慣れる」年数を縮めよう
 数があればいいというものではない
 広がる選択、うれしい困惑

自称アメリカかぶれが 仕事でも衣裳でも
和の文化に目覚めて大変身——建築家・倉橋光明さん
 下駄の歯が減っていく過程さえ楽しみに
 アメリカでは「家族全員」がきもの
 三年間で古着一〇〇枚、はじめは失敗続出
 「お気に入り踏込袴」確立までの徹底研究
 一目瞭然「きものデータブック」

きもの姿でいちばん大事なのは足袋
足元に鉄則あり——講談師・宝井琴梅さん 
 柄足袋もさらりと
 師匠ら一行の「そろいの浴衣姿」に憧れて
 演目、役柄によって着方も変わる
 呉服店は一軒に決めておく
 きものと足袋の間に、絶対、肌は見せない

「洋服は全部捨てた」 毎日が徹底した
実践探究きものライフ——大学生・白鳥博康さん
 襦袢に紐はいっさい使わない
 化繊の羽織・袴を雨ゴート代わりに
 祖母から学んだ“日常の美”
「自分の袴姿のイメージ」を固める
 季節で替える足袋の色

一貫した美的センスを
きものにも彫刻にも——彫刻家・籔内佐斗司さん
 着流しの足元は、意外にも……
 合うスーツなし? きものがあるぞ
 アレ、貝の口が逆やんか
 パッキングが楽、高級レストランもOK
 時代に応じたカジュアルきものが欲しい

こころはあくまで文人志願
だが着姿は志ん朝由来の噺家伝授
     ——イラストレイター・矢吹申彦さん
 着流しで街を歩きたかった
 木綿に始まり木綿に終わる
 旦那風になるから羽織は着ない
 上半身ゆったり、普通より五分長い丈
 紺のきものに黒の半衿、紺足袋に黒の鼻緒
 誂えの至福、浅葱小風呂敷


【第二章】きものプロが伝授する、ここが急所

「アンティークきもの」の買い方、選び方
 掘り出し物より、気に入ったものを
 古着購入、4つのポイント

インターネットは見逃せない
 木綿と麻に絞ったウェブ・ショップ
 新品で返品可能、オークションもあるサイト店

きものは旅を、より楽しくする
 構えず、使い慣れたもので
 専用バッグは、なくてもOK

既製足袋を足に合わせる方法
 微調整で、より穿きやすく
 白足袋の黄ばみを防ぐ

下駄で颯爽と歩くには
 なぜ「カックン歩き」になってしまうのか
 歯の位置に叡智あり
 台から踵を離すな
 歩きやすい「鼻緒のすげ方」
 雪駄を履きこなす

憧れの帯は、なんといっても綴
 すっきり柄の手織りも
 力を秘めた静かさで織っていく
 なぜ締めやすいのか

まぎらわしい結城、大島、江戸小紋の見分け方
本物? 偽物?——本場物はどれだ
 結城、大島は、「本場物ラベル」を覚えてしまう
 手染めか、プリントか——江戸小紋は耳を見る
 事実上絶滅、男物の手染め江戸小紋

創業90年、洗い張り専門店の技
 きもののアイロンは、なぜ座ってかけるのか
 どのくらい汚れたら、丸洗い、洗い張り?
 布海苔と化学糊——まったく違う仕上がり
 浴衣は手洗いがいちばんいいが
 プロが勧める洗濯機での手順

銀座「悉皆」ドクターに聞く脱常識の手入れ法
半衿の汚れ——輪じみを作らないベンジンの使い方
 長襦袢の汗じみ——「熱風」「冷風」ドライヤー二段攻め
 大島紬にベンジンは使えるか
 畳紙が、きものの大敵!?
 トラブル対策の基本は虫干し 
 エアコンは、桐箪笥にも、きものにも有害

男たちへ、プロ着付師のアドバイス
 帯は、腰骨の動かない部分に締める
 紬は、短くなることを計算して仕立てる
 究極の色、黒の魅力


【第三章】達人のオーダーメイド図鑑
      ——着姿をアップする小道具


ワークウェア=カジュアル袴はカッコイイ!

丈が短いのが気になって……——長尺の肌襦袢

京都の職人技をひそませた絶妙な線——古代紬の小風呂敷

愛玩用、携帯用に、凝った作りがたまらない——唐木指物

心ばえのいい足袋を穿きたい——誂え足袋

収納に便利+自分だけのもの——特注・名入り畳紙

巧みな細工、実用的ながら茶目っ気あり——携帯用折り畳み扇子

お坊さん物専門の法衣店には お役立ちグッズがザックザク


【第四章】達人に聞く着こなしのワザとコツ

着やすさを支える 男物だからこその
“仕立ての妙”——東京都和裁技能士会会長・上野敏男さん
 真っ当な着方、くずした着方
 素材によって寸法も縫い方も微妙に異なる
 気を遣う共衿の加減
 衿元が絶対崩れない意外な裏ワザ
 遊び心横溢、垂涎の羽織いろいろ
 動きやすい「黄門袴」

熟練の技が可能にした
自由な工夫の数々——和裁マイスター・鈴木榮治さん
 創造性豊かな「きものの仕立て」
 切り嵌めで、素敵に蘇った父母のお下がり
 接いで楽しむ「きものと袴同生地セット」
「袖なし」ではなく、「袖のぞき」羽織
 短いきものの仕立て直しは、目立つ別布を足す
「さりげなく着くずれを直す」ための仕掛け
 長襦袢の衿はきものから2mm出す

「洗える」天然繊維きものに
素材開発から挑み続ける——仕立師・木村幸夫さん
 仕立ては情報の宝庫
 なぜ天然素材でも洗えるように作らないのか
 30年後にも狂わない仕立てがしたい
 「洗える」シリーズ一覧
 唐桟の魅力ぎっしり、洗える3タイプ仕立て
 効率重視の仕立てへの疑問から

下着から羽織まで 隅々まで生きる
「きもの遺伝子」——きもの専門モデル・河内晃治さん
「違い」はまず姿勢から
 二枚襲——オシャレ上級編
「衿肩あき」の寸法で印象が変わる
「七三五寸回し」——いなせな男の寸法どり
 着姿が決まる、晒の「茗荷巻き」
 着る動作ひとつにも、風情が
 自分で洗濯機で洗うコツ


《コラム》
  どんどん呉服店に行ってみよう
  銀座に男のきもの専門店がオープン
  憧れの芸術織物——龍村を身につける
  ワン・デイ・ソーイングの仕事袴
  太った人、手の長い人の反物の仕立て方
  肝が据わる茗荷巻き


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●索引



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梗概

ただ着るだけでは飽き足らない。
できれば「様子がいいねぇ!」と言われたい。
着こなし上手の先達たちに学ぶ
「着すがた美男」の構造(しくみ)、急所、勘どころ


初めてきものを着る貴男から
かなり着慣れた貴男まで
着すがた、たちまち向上!
満載、すぐに役立つ先達のワザとコツ



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著者紹介

塙 ちと(はなわ ちと)
福島県生まれ。法政大学文学部哲学科卒。
絵本、グラフィック誌、単行本、雑誌の編集を経て、現在、主に伝統工芸や美術、染織関連のフリーランス・ライター。
主な寄稿誌:『サライ』(小学館)、『家庭画報特選きものサロン』(世界文化社)など。
著書:『男のきもの 雑学ノート』(ダイヤモンド社)、『書斎の極上品』『旅先で寄る奇想博物館』
『私のとっておきの京都』『日本の世界遺産』『個人美術館を行く』(以上、小学館)など。



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