世界を変える偉大なNPOの条件

世界を変える偉大なNPOの条件 page 3/10

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19 第1章 社会を変える力たちが、わずかな報酬と引き換えに、二年間、米国でも最も状況の厳しい公立学校で講師として教える。過去一〇年間に、ティーチ・フォー・アメリカの規模は五倍以上に成長した。予算は一〇....

19 第1章 社会を変える力たちが、わずかな報酬と引き換えに、二年間、米国でも最も状況の厳しい公立学校で講師として教える。過去一〇年間に、ティーチ・フォー・アメリカの規模は五倍以上に成長した。予算は一〇〇〇万ドルから二〇〇七年には七〇〇〇万ドルに増え、講師の数も五〇〇人から四四〇〇人になった。さらに今後数年で、講師の数を二倍にすることを目標としている1 *。しかし、急速な成長はこの物語の一部分にすぎない。重要なことは、この組織が、かつて不可能とされていたことを実現したことである。ティーチ・フォー・アメリカは、教員資格に対する世間の考え方に変化をもたらし、公立学校で教えることを「クール(格好いい)」なイメージに塗り替え、米国の未来のリーダーたちのなかに教育改革の先導者を生み出した。いまでは、ゴールドマンサックスやマッキンゼーなどの一流企業を抑えて、ティーチ・フォー・アメリカの採用担当者は、アイビーリーグの名門キャンパスで自由に学生を採用できる立場だ2 *。一九九〇年代に大学を卒業してこの活動に参加した人たちは、現在、チャータースクールを創設したり、選挙に立候補したり、教育財団を運営し、学校責任者として働いたりしている。ティーチ・フォー・アメリカの大胆な目標は、いつかこの活動の同窓生からアメリカ合衆国大統領を輩出することである。ハビタット・フォー・ヒューマニティも並外れたNPOである。ビジネスマンとして成功した創設者のミラード・フラーは、「地球上から貧困住宅とホームレスを一掃する」という突拍子もない目標をかかげ、一九七六年に私財を投じてハビタットを始めた。今日では、世界中で何千人ものボランティアが、低所得家庭の人たちと一緒に住宅建設を行なっている。彼らは自宅の建設に参加し、