ブックタイトル経営参謀

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概要

経営参謀

第1章 商売繁盛のサイクル045安部野は一人で話し続けた。「この会社は、今の副社長が絵に描いたような理想的な平和主義の実現を望んでいるために、特に経営層周りが、のほほんと、ぬるま湯状態になってしまっている。しかし最近の業績低迷により、社内は責任の擦なすり付け合いが始まり、必然的に一部の側近は保身に走り、結局、現場には殺伐とした空気がはびこり始めている…と、僕が知っているのは、こんなところだがな。いずれにせよ、機能不全が起きているのは間違いないな」なんでそこまで知っているんだ。高山は安部野の話をポカンとした顔で聞いていた。「レディースブランドは万国共通、いったんダメになるとその後の凋落が早いものだ」安部野は高山の顔を流し目でちらりと見た。「安部野さん、『ハニーディップ』っていうブランドを立て直すことになったんですけど」高山が言い終わる前に、安部野は、ああ、あのブランドか、と眉をひそめ、髪をかき上げた。「ショッピングセンターと駅ビル中心に展開しているファミリーブランドだな。今、売上は100億円を超えたくらいか?」「いえ、大体170億円です」「ほう、もうそんなに大きくなっているのか。ただ、事業規模はそれなりに大きくても、今の店は冴えないな。今のままでは、遅かれ早かれ商業施設から追い出されていくだろうな」「どうしたらいいですか?」「まずは顧客にどう思われているかを知ることからだろうな。基本的に、小売業や消費財事業の不振状態は、市場とのかい離から起こるわけだから」