ブックタイトル仮想通貨革命

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概要

仮想通貨革命

27 第1章 通貨革命が始まったンツを切り売りできるようになるだろう。そうなれば、広告以外の収入源を得られるようになり、バナー広告は一掃できる。そして、コンテンツの質も向上するだろう(本章の4を参照)。インターネットが普及して以来、コンテンツ販売産業(新聞、雑誌、書籍、CD、DVD、映画等々)は深刻で根源的な問題を突きつけられていた。コンテンツは、究極的にはゼロの価格でしか提供できないと思われたのである。しかし、マイクロペイメントが可能になれば、事態は大きく変わる。また、途上国における送金コストは、先進国よりさらに高い。それどころか、銀行システムが存在しないため、そもそも送金が不可能な場合も多い。ビットコインで送金できるようになれば、途上国の経済は大きく変わる(第3章の3、第4章の3を参照)。送金コストが下がるとeコマースが変わるインターネットの普及によって、オンラインショッピングが可能になった。しかし、日本での個人向け電子商取引の市場規模は、二〇一二年で約九・五兆円だ(経済産業省、「平成二四年度我が国情報経済社会における基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」、一三年九月)。これは、個人家計消費三〇〇兆円の三%程度でしかない。アメリカでも事態は同様である。広がらない大きな理由は、送金コストだと考えられる。現実の店舗で現金で支払いをすれば、