ブックタイトルすべての戦争は自衛意識から始まる

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概要

すべての戦争は自衛意識から始まる

18のか便衣兵なのか一般市民なのかとか、強姦の数が少ないのはなぜかなど、日中の間でいろんな論争があるけれど、その最大のポイントは被害者総数をめぐる対立だ。中国側の主張は三〇万人。これに対して、日本側の(例えば)南京事件調査会が主張する犠牲者数は十数万人。僕の考えもこれに近い。もっと少ない数を主張する人たちもいるし、実は虐殺はなかった(つまり被害者はゼロ)と主張する保守派の論者も相当数いる。実は虐殺はなかった(要するに通常の戦闘行為しかなかったとの見方なのだろうが)派は、頭の回路が混線したか焼き切れた人たちなのだとして、黙殺していいと思う。あまりにも極端すぎる。でもならば、三〇万人と一五万人のどちらが正しいのか。これを考えるとき南京はいつも、地球に宇宙人が来襲した状況を思い浮かべる。その宇宙人の身長は八メートルもあった。誰かが言う。いやそんなことはない。せいぜいが五メートルだ。誰かが言い返す。だってそこのマンションの五階のベランダに頭がぶつかりそうになっていた。あの高さは八メートルだ。そのときに宇宙人はジャンプしたと証言する人がいるんだよ。その証言は信用できるのか。