ブックタイトルハゲタカ外伝 スパイラル

ページ
1/10

このページは ハゲタカ外伝 スパイラル の電子ブックに掲載されている1ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

ハゲタカ外伝 スパイラル

19第一章 発起の時第一章発起の時1二〇〇七年九月一三日 東京都汐留会議では役員全員が活発に意見交換し、さらに、それぞれの部署が抱える課題についても言及したことで、社としての問題点がより明確になった。芝野の努力がようやく実を結ぼうとしていた。企業規模の大小にかかわらず、責任者は、所管する部署の欠点を言いたがらない。それが結果的に、取り返しのつかない事態を招くとしてもだ。総合電機メーカー曙あけぼの電機が倒産寸前にまで追い込まれたのも、隠いんぺい蔽体質と問題の先送り気質のせいだった。問題から目をそらすなと、芝野はCRO(Chief Restructuring Officer=最高事業再構築責任者)兼専務として口が酸っぱくなるほど言い続けた。また、トラブルや問題は社全体の課題として共有し、総合力で乗り越える重要性を訴えた。