ブックタイトルハゲタカ外伝 スパイラル

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概要

ハゲタカ外伝 スパイラル

26日銀理事からハゲタカファンドの役員に転身、その後は曙電機の会長を務める海千山千の堀には、芝野の腹の内などすべてお見通しだったようだ。「一応、理由を伺ってもよろしいかな」「曙電機での私の役目は終わったかと」 「つまり、曙電機の再生は完了したとお考えなわけですな」「そうは申しませんが、これからは若い経営陣が力を合わせて道を切り開いていく時だろうと考えました」「まったく同感です。ただ、ご承知のように私も今期限りで会長職を辞します。二人いっぺんに去って大丈夫かな」堀の退任は、半年前から決まっていた。筆頭株主の強い要請で会長職を引き受けたものの、当初から一年という期限付きだった。「彼らを独立独歩で歩ませるには、それがベストではないでしょうか」「CROのあなたがそうおっしゃるなら、私は反対しません。危なっかしいところはありますが、彼らも独り立ちの時ではありますな」だが、何かが引っかかっているようだ。「不安材料がありますか」「諸もろぼし星君たちがあれほど自由闊かったつ達にやれるのも、あなたの存在があってこそですよ。あなたは曙にとって、言わば空中ブランコの安全ネットだ。それがなくなっても今まで通りに飛べると思いますか」