ブックタイトル住宅ローンはこうして借りなさい 改訂6版

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住宅ローンはこうして借りなさい 改訂6版

34 モデルルームで言われるセールストークに「当面は金利が低い変動金利を利用して、金利が上がる前に固定金利に切り替えればいい」というものがあります。しかし、実はこれ実現性がかなり低いプランなのです。 変動金利型は、日銀が上げたり下げたりする金利に連動し、変動金利が上がるときは、その数ヶ月前から固定金利が上がりはじめるという経済の約束事があります(住宅ローン金利の決まり方は、100ページを参照してください)。このため、変動金利が上がってから固定金利に切り替えようとしても、すでに固定金利は上がっている可能性は大。 過去の例で見ると、2006年7月に日銀がゼロ金利を解除したときには、先行して6月頃から10年固定金利など長期固定のローン金利が急上昇しました。10月に上がった変動金利が返済額に適用されたのは2007年1月。かなりのタイムラグです。「それなら、先行して上がる固定金利の動きをチェックしていれば、上がる前にうまく固定に切り替えできるのでは?」という質問もよく受けます。これに関しては、銀行のシステム上、実現が難しい。 通常、銀行の固定金利が発表になるのは月末で、その金利は翌月1日から適用されます。月末の金利発表を受け「来月から固定金利が上がるから、その前に変動から固定に切り替えよう」と手続きを始めても、適用になるのは翌月の高くなった固定金利です。 また、固定に変えると変動金利の時より金利が高くなります。つまり必ず返済額はアップしますから、変動金利の時の返済額が目一杯の金額だと、固定金利に切り替えたくても切り替えることができません。変動金利は変動金利のまま、5年程度で完済できる金額にとどめて借りなくてはいけないのです。変動金利の落とし穴②ギリギリまで変動金利型を利用してトクするプランの落とし穴金利が低い間は変動、金利上昇直前に固定に切り替えようと考える人も少なくないですが、実現は困難です!