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概要

人材育成ハンドブック

200 1アンドラゴジー( 成人教育)概要? アンドラゴジーは、成人の特性を活かした学習援助を体系化したものである。? アンドラゴジーの概念を活用し、目的志向的な学びを考慮することにより、効果的な教育プログラムをつくることができる。基礎知識編1│子どもの教育「ペダゴジー」と成人の教育「アンドラゴジー」 アンドラゴジーは、成人の学習者の特性を活かした学びの体系のことである。社会の一員としての素養を身につけるために、主に学校教育において実施される子どもに対する教育をペダゴジーと呼ぶのに対して、生涯教育や就業者の能力開発などの成人に対する教育をアンドラゴジーと呼ぶ。両者の違いを次に示す。ペダゴジーアンドラゴジー学習者の概念パーソナリティが未成熟なため、学習者の概念は依存的なものである特定の過渡的状況では依存的なこともあるが、一般的には自己決定的である学習者の経験の役割新たな学習のスタートに利用されることはあるが、基本的にはあまり経験に価値は置かれない蓄積された自身の経験が学習資源となる学習者への準備性社会からのプレッシャーにより、学ぶべきだということを学習しようとする仕事や生活に直接的に関わるテーマに興味を示す学習への方向づけ学習内容は将来に役立つものであり、学習内容中心的となる課題達成中心的であり、学習内容を応用する即時性を求めるノールズ(2002)をもとに要約2│アンドラゴジーの要素 アンドラゴジーの6つの要素について説明する。?知る必要性 成人の学習者は、何を学ぶのか、なぜ学ぶのかについて知る必要がある。このことは、次に紹介する「自己決定性の増大」や「学習資源としての経験」などの要素の前提にもなる。研修を実施する際には、学習者が学習の必要性を自覚できる「ペダゴジーとアンドラゴジーの比較」