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概要

人材育成ハンドブック

5第1章 理論編00 2レディネス( 学習準備性)概要? レディネスとは、学習の準備が整った状態を意味する。? 組織の人材育成におけるレディネスは、学ぶ必要性の認識と定義することができる。基礎知識編1│レディネスと学習の効果 レディネスとは、学びに対する知識や経験、身体の準備が整った状態のことであり、その起源は発達心理学にある。なお、成人の学習におけるレディネスには、学習の準備の整った状態として、本人の学ぶ必要性の認識が含まれている。研修の目的や学ぶ理由が明確であり、学ぶ意欲の高い従業員、すなわち強いレディネスが形成された従業員は、研修や新たな学びを効率的に吸収し、実践に結びつけることが可能である。2│成人の学習におけるレディネス 子どものレディネスと成人のレディネスは基本的には同義であるが、異なる点として、成人のレディネスは、なぜ学ぶのか目的意識を持っている状態を含む点が挙げられる。学びの目的を理解し、自発的に学ぼうとする気構えは、学びの継続と効果につながる。この気構えが成人のレディネスの特徴であり、重要な要素である。 生活の大半を仕事に費やす成人のレディネスが強く形成されるきっかけは、仕事上でつまずいた時、課題の解決を求められた時、新たなスキルを求められる時などであり、学ぶことにより本人に利益がもたらされる場合、学びの意欲や必要性の認識は高まる。企業において従業員に研修やトレーニングを実施する際には、その研修に対する従業員のレディネスが形成されるよう事前に考慮する必要がある。