ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

人材育成ハンドブック

9第1章 理論編003経験学習モデル概要? 経験したことを効果的に学びへ転換するための手法である。?業務の中に学びの機会を組み込むことから、職場で実践しやすい。基礎知識編1│業務を通して学びを得る経験学習 経験学習とは、知識伝達などによる研修やトレーニングとは異なり、実際に経験したことから学びを得る学習方法である。ロンバルドとアイチンガーは、人が有益な能力を身につける際、70%を仕事の経験、20%を上司や同僚など他者からの助言、10%は研修などから学ぶことを明らかにし、経験学習の重要性を示唆している。また、経験したことをより効果的に学びへと転換する仕組みとして、コルブは、経験学習モデル(Experiential Learning Model)を提唱した。このモデルでは、経験からより深い学びを得るためのプロセスとして、経験を客観的に振り返り、その振り返りを次の経験に活かし、さらにその経験を振り返るサイクルを説明している。2│経験学習モデル 経験学習モデルとは、経験を学びに変換するプロセスとして、具体的経験・内省的観察・抽象的概念化・能動的実験の4つのプロセスをサイクル化したものである。?具体的経験(Concrete Experience) 学習者(従業員)の能力よりも一段階レベルの高い業務(課題)、または未経験の業務の機会を与える。例えば、プロジェクトチームへの参画、新規事業のゼロからの立ち上げ、チームリーダーの経験などが考えられる。?内省的観察(Refl ective Observation) ?の「具体的経験」を多面的に振り返る。具体的にどのような行動をしたか、