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概要

創価学会と共産党

31 Part1 公称827万世帯 「創価王国」の内部崩壊長が上、会員は下」という階層構造を明確に否定した。 ホールには、全国の学会員ら約100人が集まっていた。その多くが真剣なまなざしでスクリーンの中の池田を見詰め、彼が発する言葉に大きくうなずいていた。池田を「永遠の師匠」と仰ぐ学会員たちだ。 だが、ビデオ上映後に幕を開けたこの日の集会では、学会への不満が噴出したのである。 会を主催したのは、神奈川県川崎市在住の小平秀一、滝川清志、野口裕介の3人。祖父母や両親の代からの学会員で、学会本部で将来を嘱望された幹部候補生だったが、12年に懲戒解雇された。 冒頭、滝川が壇上で口火を切った。「狂った権力者の暴走を止めることができるのは、おかしいものはおかしい、間違っているものは間違っていると叫ぶ名もなき民衆の怒りの声です」 そして「極悪に対して黙っていたら、こちらまで悪になってしまう」との池田の言葉を引用し、「創価学会に何の遠慮もせず、真実の声、怒りの声を上げる時が来た」と気勢を上げると、会場は大きな拍手に包まれた。 もともとは組織に従順な「ミスター本部職員」(小平)だった彼らが、なぜ執行部を批判する側に転じたのか。