ブックタイトル週刊ダイヤモンド15年8月22日号

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週刊ダイヤモンド15年8月22日号

週刊ダイヤモンド 2015/08/22 30Special Feature ずは、大きな流れを説明しましょう。20世紀は成長社会で、教育の目的は上質なホワイトカラーを量産することでした。上質なというのは、「情報処理力」が高いということ。 情報処理力というのは、誰もが求めるものを安く大量に作るとか、米国のライフスタイルを目指すとか、何らかの「正解」に向かってジグソーパズルのピースをいかに速く埋めていけるかという力です。 ところが、21 世紀に入ってガラッと状況が変わりました。実際には1997年、山一證券の破綻がその象徴なんですが、「正解が見えない社会」になった。 ここでは、ジグソーパズルの箱に描かれた見本の絵なんてない。レゴブロックを組み合わせて、自分の思うような形を創り上げていかなければならない。あるいは周りの人と議論して、考え方や見方を修正しながら、お互いに「納得解」を探っていく。いわば「情報編集力」が必要となるわけです。 正解がないから、もはや「みんな一緒」なんてことはないし、社会全体が「それぞれ一人一人」という志向に移っています。結婚式の引き出物って昔はみんなに同じものを渡していたけど、最近はカタログを渡して、好きなものを注文してくださいってことになっているでしょ。携帯電話会社も、コンビニも、通販会社も、もうかっている会社は全て、一人一人を相藤原和博さんこれからの子供に求められる力って何ですか?ふじはら・かずひろ/教育改革実践家。1955年生まれ。78年に東京大学経済学部卒業後、リクルートに入社。海外赴任などを経て、2003年から5年間、民間人として初めて都内公立中学校の校長を務め、「よのなか科」という独自の授業で注目を集めた。リクルート出身で公立中学の民間校長も務めた「教育改革実践家」の藤原和博氏。本誌8月8日・15日合併号「親・子・孫3世代のお金の話」特集では、「公立を選ぶか、私立を選ぶか」を聞いた。今号では続編として、日本の教育が直面する課題を語ってもらった。ジグソーパズル型学力からレゴ型学力へ時代は移ったMitsufumi Ikedaま