ブックタイトル週刊ダイヤモンド15年9月26日号

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概要

週刊ダイヤモンド15年9月26日号

Special Feature 済学は弱肉強食の世界で金もうけをするための学問だから嫌い? まずはこの誤解を解くことから始めましょう。 生活に必要なもの全てを自給自足するのは難しいですし、効率が悪い。だから私たちは取引をする。取引する資源は商品やお金だけでなく、労働や時間も含まれます。 限りある資源を市場で上手に分け合えれば、社会はより豊かになります。資源配分のメカニズムを分析して、どうすれば人が満足感を最大化できるかを考える。私たちを「幸せ」にするための学問、それが経済学です。 資源を取引するには、対象の価値を知らなければなりません。例えば水とダイヤモンド、どちらが貴重だと思いますか。普通に考えれば、ダイヤですよね。 経済学では、社会的な必要性の高さを「希少性」といいます。必要性でいえば、ダイヤよりも水の方が高い。水なしで人は生きていけませんから。それなのに、なぜダイヤの方が貴重なのでしょう。 それは水の方が簡単に手に入るからです。みんなが必要とするものであっても、世に溢れていれば希少性は下がります。希少性の程度は、需要と供給の相対的な大きさで決まります(図解?参照)。 希少性の高いものは、企業に投資をして生産する「インセンティブ」を与えます。インセンティブとは、ある選択をする意欲が高まる要因のこと。世に余っているものよりも、供給が足りないものを経済学知いとマズいらな経済学が苦手というビジネスマン諸兄、分かりやすいと評判の『大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる』を上梓した井堀利宏先生の誌上講義を開講します!Part 1KazutoshiSumitomo図解1資源配分のフロー消費者が「希少性」の高いものを欲する希少性の高いものは、企業に生産する「インセンティブ」を与える消費者は希少なものを得るために、「トレード・オフ」で所得や「機会費用」を払う????????????????????????????社会的に必要性が高く、需要に対して供給が少ないある選択をする意欲が高まる要因複数の選択を同時に満たすことができない関係機会費用 時間、諦めた選択肢など、目に見えないコストトレード・オフインセンティブ希少????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????1時間でのみ込める『大学4年間の経済学』誤解を解くためのミクロ超入門「経済学なんて大嫌い!」タイプ1いほり・としひろ/1952年、岡山県生まれ。東京大学大学院経済学研究科元教授。東大で22年間教鞭を執り、2015年4月より政策研究大学院大学教授。同月『大学4年間の経済学が1 0 時間でざっと学べる』(KADOKAWA)を上梓。3タイプ別 濃縮講義経30