ブックタイトル週刊ダイヤモンド15年11月14日号

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概要

週刊ダイヤモンド15年11月14日号

広告急減!電通すら見放したフジのゴールデン番組者は声を潜める。 業界では、番組に対して提供をする「タイム広告」が埋まらなかった場合、単発の「スポット広告」として売りさばいたり、自社の番組宣伝を入れて埋め合わせたりしている。 それでも足りない場合は、今後の取引関係を考えて、広告主からCMの素材だけをもらって、タダで流すといった悲惨なケースもあるという。 フジの場合、それ以前から買い切り枠の赤字が散見されたものの、代理店側は長年の取引関係を踏まえ、必死になって支えてきた。 一方で、視聴率の低下に歯止めがかからず、広告主から見限られるような状況に、代理店側としてもこれ以上赤字を被るようなことはできないと、業を煮やしたというのが冒頭の事例だ。 折しも9月は、10月の番組改編を控えて、現場が必死になって新番組の制作に当たっている時期である。 一部は初回の収録を終えて、これからという時期での「通告」だっただけに、フジに衝撃が走ったのも無理はない。 しかも、買い切りを断念したのが、10月改編の目玉となる、日曜日のゴールデン帯の番組だったこ の買い切りについて、今回は、見送らせてもらいたい」 9月上旬、広告代理店最大手・電通から入った連絡に、お台場のフジテレビ社内で動揺が広がっていた。代理店と蜜月のはずだった関係性が、大きく変容し始めた瞬間だった。 枠の買い切りとは、特定の番組に流す広告枠を、代理店がテレビ局から直接購入することを指す。 代理店は通常、広告を出したい企業と枠を売りたいテレビ局をつなぐことで、10?20%程度の手数料を得ているが、買い切りにすることで、広告枠を割安に〝仕入れる?ことができるのだ。 安く仕入れた分、たくさん広告主が付けば、手数料を上回る利益が代理店側には入る。 一方で、広告主が思ったように付かなければ、最悪、代理店側の赤字になってしまうわけだ。 フジの関係者によると、今年4月に全番組の3割超を入れ替えるかつてない大型改編に踏み切った際、電通や博報堂による「買い切り枠は全体の3割前後はあった」という。 ただ、「それまでの低視聴率で広告主が思うように付かず、赤字になった枠があったようだ」と関係週刊ダイヤモンド 2015/11/14 52PrologueSpecial Feature「枠