ブックタイトル週刊ダイヤモンド16年2月27日号

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概要

週刊ダイヤモンド16年2月27日号

Special Feature 損を出してしまい、「ペナルティーボックス」行きを命じられた大手銀行の為替ディーラーは、「一定のポジションを持っている同業者はみんな同じようなもの。こんな相場、誰も予想できない」とこぼした。 このディーラーが愚痴りたくなるのも無理はない。それほどまでに年明けからの為替市場は波乱の連続だった。 年初に中国の混乱が伝播して、ドル円相場が怒濤の円高を演じたかと思えば、1月29日の日本銀行によるマイナス金利のサプライズ発表で一転、再び円安に振れ、1㌦=120円台を回復した。 ところが、すぐに欧州発の金融不安などをきっかけとして相場はまた逆回転。2月11日には一時1㌦=110円台を付け、1年3カ月ぶりの円高水準となった。わずか10日間で、上げ幅は実に10円を超え、リーマンショック後に匹敵する円高劇となった。 ドル円相場を取り巻く環境はここ最近、複雑さを増している。足元でも欧州発の金融不安など、予期していなかった複数のリスクが 響度?円安・ドル高円高・ドル安?2月Keisuke Yamaguchiドイツ銀行本店マイナス金利導入マイナス金利の導入で、日米金利差の拡大が意識され、円安が進むとみられたが、円安効果はわずか数日で賞味期限が切れ、その後、急速に円高が進んだ   詳しくは42ページ日本銀行の黒田東彦総裁が1月末、マイナス金利導入をサプライズ発表地政学リスク地政学リスクが高まれば、それを嫌気した投資家がリスクオフの円買いを進め、円高が加速するとみられる主な地政学リスクぶる新六大リスク欧州発金融不安2015年の最終赤字が過去最大の68億ユーロ(約8800億円)に達するドイツ銀行。4月に控える3億5000万ユーロの社債の利払いへの不安説が浮上、倒産危険度を示すCDS市場で、ドイツ銀行の債務保証コストが急上昇した。市場ではリスク回避姿勢が強まり、円買いが進んだ欧州金融界の雄、ドイツ銀行に経営不安説が浮上、他の欧州の銀行に連鎖水爆実験に続き、弾道ミサイル発射。金正恩第1書記の独裁体制で高まる有事リスクシリア内戦、スンニ派の盟主サウジアラビアとシーア派の盟主イランの対立激化欧州連合(EU)離脱を問う国民投票が予定される英国で離脱支持が拡大。高まるEU分裂リスク北朝鮮中東欧州Illustration by Saekichi Kojima2/27号 P30~31 イラストレーターCS5 オーバープリント済み 岩崎小さい週刊ダイヤモンド 2016/02/27 30激変する為替相場の常識1Part大