ブックタイトル週刊ダイヤモンド16年5月21日号

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概要

週刊ダイヤモンド16年5月21日号

Special Feature 重県亀山市。シャープの液晶事業の〝聖地〟に、鴻海精密工業(ホンハイ)の郭台銘会長が突如として現れたのは、大型連休を控えた4月27日の夜だった。 亀山工場にあるテレビの組み立て工場1階の集会場に、液晶部隊をはじめ工場の管理職200人以上が疲れた表情で集まると、程なくして、軽く手を挙げながら登場した郭会長が口を開いた。「SDP(堺ディスプレイプロダクト)に出資して、4年がたとうとしている。3年連続で営業黒字になったことはとても喜ばしく、勤勉なSDPの社員を私は誇りに思う」 通訳を介しながらそう切り出すと、「翻って、今のシャープはどうか。ろくに設備投資もできず、銀行の管理下で自由な経営ができなくなっているではないか」と急に発言のボルテージが上がり、そこから2時間は、郭会長の〝独演会〟と化した。「何度も言うが、これは出資ではなく投資なんだ」「あなたたちは、赤字に対する危機感が薄いのではないか」など、社員たちを叱咤する言葉が続く中、話はなぜか日本電産にも及ぶ。「人材が日本電産に流れるような1PartMasaki Nakamuraすでに本社にホンハイ関係者が来ていて、事業の状況をヒアリングしたり、帳簿を調べたり、指示を出したりしている。郭台銘氏は頻繁に来ているようで、よく廊下で中国語でまくし立てている声が聞こえる。(40代、液晶企画) まるで戦後の日本やな週刊ダイヤモンド 2016/05/21 30人員2000人を追加削減やりたい放題の「進駐軍」契約調印以降、鴻海精密工業(ホンハイ)が「嫁入り前の過酷なダイエット」をシャープに迫っている。入籍前から暴れ回り、あれこれと口を出す主人に、花嫁は頭を抱えるばかりだ。台湾の鴻海精密工業(ホンハイ)がシャープの救世主になるとは限らない。今後のホンハイの行動次第で、さらなる窮地に追い込まれる可能性もある。終わらない危機シャープが抱えた新たな爆弾三