ブックタイトル週刊ダイヤモンド16年6月25日号

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週刊ダイヤモンド16年6月25日号

Special Featureされる。 学会は与党・公明党の最大にして最強の支持母体であり、この巨大宗教組織が本気で動くかどうかが、選挙の趨勢を決めるといっても過言ではない。 公明党が国政選挙(比例区)で700万票以上を得票できるのも、学会の後押しがあるからこそ。学会票は今や、連立を組む自民党にとっても不可欠な存在となっているという。 公明党と学会の関係性は一般にはあまり知られていないが、もともと公明党は学会の文化部をその源流としている。 学会の宗教的な理想を実現するために政界へ進出したのが始まりだ。1964年に独立した政党組織となった。今でこそ与党が板についてきたが、1970年に「政教分離」が打ち出されるまでは、「広宣流布」などの仏法の表現も多く見られるなど、宗教色が強かったという。 今もその〝親子関係〟は残っており、「学会員の支持がなければ議員になれない。立場は完全に党より学会が上」(公明党議員)。 そんな学会は、公明党とは別に独自に政界とのパイプを持っているという。 学会副会長の佐藤浩が、官房長 974年の師走のことだ。社会派推理小説の巨匠、松本清張の自宅で2人の男が対峙した。 一人は、創価学会会長の池田大作。そしてもう一人は日本共産党委員長の宮本顕治(肩書はいずれも当時)。 都市部の低所得者層を基盤とするなど支持層が重なっていたため、競合関係にあった学会と共産党。昭和の大作家が仲介する形で、互いの存在を認めて干渉しないことを確認したのだ。世に言う「創共協定」である。 結局、この協定はすぐに死文化するのだが、二つの組織は今また、対極的な立場でにわかに存在感を増している。 7月に迫った参院議員選挙の決戦前夜。与野党それぞれのキャスティングボートを握る存在として、この二大組織にスポットライトが当たっているのだ。 今回の参院選をめぐっては、最後の最後まで衆参ダブル選挙の観測がくすぶっていた。首相の安倍晋三がギリギリまでダブル選にこだわっていたとされるからだ。 その安倍に最終的に衆院解散を思いとどまらせたのが、票の取りまとめが難しくなるため、当初からダブル選に反対してきた学会と社会派推理小説の巨匠、松本清張の仲介で創価学会と日本共産党による「創共協定」が成立した1週刊ダイヤモンド 2016/06/25 30The Asahi Shimbun/gettyimagesPrologue永田町で蠢く創価学会と共産党