ブックタイトル週刊ダイヤモンド16年7月23日号

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週刊ダイヤモンド16年7月23日号

特集今こそ!「嫌われる勇気」みる。 第二に、アドラー心理学は若者世代からの反響が大きいが、いまの20代、いわゆる「ゆとり世代」は、団塊世代以降では最も人に嫌われることを嫌がる世代だという。 第三に、SNSの普及だ。かつては小学校・中学校・高校とライフステージごとに、友人関係は切れてリセットされることが多かった。ところがSNSの普及で、切れていた友人たちともつながるようになり、誰からも嫌われないように「いい顔」をすることが負担となっている。 社会学者の宮台真司・首都大学東京教授は、ブームには時代的背景もあるとみる。「21世紀に入って低成長の時代となり、約束された未来などないということに皆が気付き始めた。自分は何をすればいいのか分からなくなっている中で、過去より未来を志向し、目標に向かって生きることを教えるアドラー心理学が脚光を浴びたのだろう」 時代の要請ともいえるアドラー心理学とは、一体何なのか。まずはその基本について次ページ以降で学んでいこう。 了しているのは間違いない。世代特性やSNS時代が要請したアドラーブーム ここ数年でアドラー心理学がブームになっているのは、決して偶然ではない。博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーの原田曜平氏は、アドラーブームの背景として三つの要因を指摘する(右ページ図参照)。 第一に、嫌われることへの「恐怖」と「憧れ」を持つ日本人の特性だ。1989年に刊行された『「NO」と言える日本』(光文社)が大きな反響を呼んだように、再びそうした機運が高まっていると自由とは他者から嫌われることトラウマは存在しない人は変われる!誰もが幸福になれる!アルフレッド・アドラー(1870~1937年)Alfred Adler心に刺さるアドラーの教えUniversal Images Group/アフロ33 週刊ダイヤモンド 2016/07/23Illustration by Yusuke Suzuki