ブックタイトル週刊ダイヤモンド16年10月1日号

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週刊ダイヤモンド16年10月1日号

特集 凄いネスレ かつてブラベックは母国オーストリアで「成功」をテーマにした講演を行い、こう語っている。「辞書を引くと、『成功』には二つの意味が書かれています。一つは権力、名声、富を得ること。もう一つは成果。私は後者の意味が近いと感じます。もし、私が目指すものが富であれば、私はネスレに商品を納める個人事業主になっていた。ネスレは原材料費をけちったりしないので。名声が欲しかったら、俳優か音楽家になっていただろうし、権力が欲しかったら、政治の道に進むべきでした」 彼にとって成功とは、努力の結果生まれる「成果」だ。事実、彼は成果のために名声を犠牲にした。水資源問題の解決のため、水不足に陥る危険性を叫び、批判の矢面に立っている。「水は無料同然と思われているが、われわれは考え方を改める必要がある。プールや洗車に使用する水は人の権利ではない。だから利用価格を上げるべきだ」 彼の発言に、一部の政治家や非営利組織は猛反発した。水の価値を上げることは、ミネラルウォーター事業を持つネスレへの利益誘導であると捉えたからだ。だが、物議を醸す発言は、G20などの国際会議で水枯渇問題の議論を始め29 週刊ダイヤモンド 2016/10/01Nestleなぜネスレはスイス西部にある人口1万9800人の小さな街ヴェヴェイ。この街のレマン湖沿いにネスレの本社があるPrologue