ブックタイトル週刊ダイヤモンド17年2月25日号

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週刊ダイヤモンド17年2月25日号

特集弁護士・裁判官・検察官実は政治権力にめっぽう弱い。そんな彼らが、安倍政権の人事介入を受けた可能性が高いことが、今回の取材で分かった。 最高裁が権力にひれ伏さんとするその絵図は、まさに司法エリートの没落を象徴する。 検察官が胸に着けるバッジは、「秋霜烈日章」と呼ばれる。 秋の冷たい霜や、夏の激しい日差しのように刑罰に厳しく、悪を許さない検察官の象徴だ。 だが今、そのバッジは泣いているのかもしれない。 10年に発覚した大阪地検特捜部の証拠改ざん事件の傷が癒えず、まるで眠ってしまったかのような状況が続く。不敗神話が失墜し、もがき続ける検察の姿がそこにはある。 彼ら法曹三者の没落ぶりを裏付けるのが、下げ止まらない法科大学院の志願者数だ。その多くで定員割れを起こし、廃止も相次ぐ。司法試験の受験者数も減少傾向にあり、このままでは有能な人材が集まらなくなる事態も想定される。「AI(人工知能)が導入されれば、法曹の多くが職を奪われる」。そんな懸念も聞こえる。 大激動時代の法曹界で今、一体何が起きているのか。その全てを徹底解明する。1年目2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15出所:「法曹の収入・所得、奨学金等調査の集計結果(2016年7月)」(法務省)(万円)05001,0001,5002,0002,5003,000弁護士 Part1 30㌻~競争激化で生まれた墓場弁護士の大量供給で、弁護士の就職難が発生。負け組は司法研修を修了して即、独立(即独)したり、自宅で開業したりする弁護士(宅弁)も現れた。だが実績もつてもない新人弁護士が食っていくのは至難の業だ競争激化で悶える弁護士競争激化に直面している弁護士。この数年、裁判件数は横ばいだが弁護士数は激増。司法制度改革を経た今、大きくならないパイを、大勢で食い合う状況だ。収入は年々下がり、超激務の割にもうからない職業になってしまった即独 ・宅 弁安定が得られる新たな活躍の場近年、弁護士の新たな活躍の形として注目されているのが企業や官公庁に勤務する組織内弁護士だ。会社員や公務員としての地位を得るため、他の弁護士には決して得られない安定を手にできる。女性弁護士に人気組織内弁護士法律事務所に所属する弁護士弁護士の年次別収入比較下落リベンジ組リベンジ組シューカツ負け組新たなキャリアパス96人(2016年)1131人(2016年)収入は地盤沈下2010年調査2015年調査29 週刊ダイヤモンド 2017/02/25Prologue環境の激変に直面する法曹