ブックタイトル週刊ダイヤモンド17年6月10日号

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週刊ダイヤモンド17年6月10日号

Special Featureは「スポーツの世界でいえば連敗。負け嫌いは私だけじゃない」と、悔しさを隠さなかった。 一方、同日に発表されたソフトバンクの純利益は前期の3倍となる1兆4000億円だった。 孫正義社長は「トヨタが純利益1兆円を超すのに設立から67年かかった。われわれは36年で到達できた」と、トヨタを引き合いに出し胸を張った。 さて、社長が対照的な反応を見せた2社だが、純利益が1兆円を超えていること以外にも、共通項がある。会計とファイナンスのスキルが社員に強く求められることだ。 会計とは純利益や売上高など企業の成績を示すもので、ファイナンスとはおカネをどのように使うか判断するための物差しのようなものだ。 例えば、豊田社長は決算会見で反省の弁として「『適正販価』-『適正利益』=『あるべき原価』という基本原則を突き詰める仕事ができているか」と指摘。決算発表でわざわざ社長が販売価格と利益と原価の関係という会計の基本のキを強調したのである。トヨタ生産方式では、現場の社員が原価 業の1年間の業績を示す決算。5月にはその発表が集中する。2017年5月、そこには対照的な2社があった。共に純利益1兆円超えを達成したトヨタ自動車とソフトバンクグループだ。 純利益や売上高という言葉は次の章で易しく解説するが、分からなければ、「1年間頑張った成果」くらいに受け止めてほしい。 日本企業で純利益1兆円超えを達成したのは、収益構造が大きく異なる銀行を除けば、トヨタとソフトバンクの2社だけだ。 それだけのことを成し遂げたのなら、誇らしげであってもよさそうなものだが、豊田章男・トヨタ社長の表情は冴えない。 5月10日に発表されたトヨタの決算によると、売上高は28兆円で、純利益は1兆8000億円だった。他社がうらやむような規模だが、実は、5年ぶりの減収減益(売上高も利益も前年より減ったという意味)。次の年の決算でも、減収減益を予想した。会見で豊田社長企Bloomberg/gettyimages豊田章男週刊ダイヤモンド 2017/06/10 30トヨタ自動車社長Prologue 純利益1兆円企業の共通項