ブックタイトル週刊ダイヤモンド１７年１０月２１日号

概要

週刊ダイヤモンド１７年１０月２１日号

P r o l o g u e創　業１００周年を迎えるパナソニックと創立80周年のトヨタ自動車──。両社は、長らく蜜月関係にあった。否、主従関係と言った方が正確かもしれない。　互いの事業領域が重なる「自動車」の世界では、サプライヤーピラミッドの頂点に君臨するのは、完成車メーカーのトヨタだ。パナソニックは「下請け」「納入メーカー」にすぎない。　だから、いつでも主導権はトヨタにあった。　１９９６年には、電気自動車（ＥＶ）向け電池の合弁会社を設立。当初はパナソニックの子会社だったが、電池を内製化したいトヨタの意向に沿う形で出資比率が逆転、経営権はトヨタへ移動した。　トヨタが「Ｆ１」へ参戦を決めたときも、パナソニックは大枚をはたいてチームスポンサーとして参画。また、トヨタから依頼があれば株式の持ち合いにも応じた。　そして、ついに両社の主従関係に終止符が打たれる。　津賀一宏・パナソニック社長によれば、「トヨタとの関係が変わったのは、私がオートモーティブシステムズ（現ＡＩＳ社の前身となった車載会社）の社長になったころ」と振り返る。パナソニック本」 を襲った大ピンチトヨタの10年6.5▲2.11.1 2.1 1.54.47.1 8.0 8.1 6.61510502025300▲5,0005,00010,00015,00020,00025,00030,0002008年 09 10 11 12 13 14 15 16 17（兆円） （億円）売上高（左目盛）当期純損益（右目盛）当期純損益率（％）＊各年３月期17年2月 スズキと業務提携17年8月 マツダと資本提携08年9月リーマンショック09年6月豊田章男社長就任09年11月～10年2月大規模リコール週刊ダイヤモンド 2017／10／21　32?朝日新聞社ックがトヨタの辞めた真意パナソニックＥＶエナジー（PEVE）の出資比率はパナソニックグループ60%、トヨタ40%。?2005年に出資比率が逆転しトヨタ傘下へ。現在、トヨタ保有株式は80.5%まで高まっている1996年ＥＶ向け電池合弁会社を設立トヨタF１チームをバックアップするタイトルスポンサーとして松下電器産業が就任?2009年11月、トヨタが撤退を正式表明2002年世界最高峰「Ｆ１」に共同参戦Bloomberg/gettyimagesEPA=時事