ブックタイトル週刊ダイヤモンド18年3月3日号

ページ
4/6

このページは 週刊ダイヤモンド18年3月3日号 の電子ブックに掲載されている4ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

週刊ダイヤモンド18年3月3日号

Special Feature視を打ち出した。ところがその会社の中間管理職は「量じゃなくて利益が大事だと何度説明しても、安売りしてくる部下がいる」と嘆く。そういう変われない部下の行動の総体が企業の業績になるため、見過ごせないのである。 もしかしたら、あなたも「会計の知識がないために変われない人」になっているかもしれない。 最低限の知識がなければ会社が自分に何を求めているのかが分からず、評価もされず、出世もできない。それは数字が証明している。 今回、本誌では企業にアンケートを行った。その結果は驚くべきものだった。社員にどれくらいの会計のスキルを求めるかという質問に対し、最も多かった回答が「ファイナンスの知識」で、次が「ROEやROAなど」だったのだ(90㌻参照)。ちなみに、この二つの回答を選ぶ場合は「財務3表を理解していることが前提」と設定している。 しかし、焦らないでほしい。実は、会計の知識は勘所を押さえてしまえば、非常に簡単だからだ。経理や財務部門にいないかぎり、必要なのは「ざっくり読む」「相手が何を言っているのか理解できる」能力でいい。この特集ではその習得が可能だ。 カネの流れを細かく把握するフレンチシェフ、はたまた、資産の生かし方に長けた百貨店店長、あるいは、哺乳瓶メーカーが最先端の会計指標を巧みに活用する……。 今、企業の現場では会計のスキルが急激に必要となってきている。 かつて日本企業では、おカネの管理は経理や財務の部門が一手に担っていた。そして、現場はただただ売り上げ拡大にまい進すればよかった。 ところが時代は大きく変わった。今や現場の一人一人の社員も会計からは逃げられない。絶対必須のスキルとなったのだ。 背景にはさまざまな要因がある。長い苦境を経て、日本企業は売り上げだけでなく、筋肉質に稼ぐ効率性を重視するようになった。 加えて、投資家の目が厳しくなったこともある。具体的な数値目標すら要求され、例えば後に詳しく説明するROE(自己資本利益率)という指標なら、日本企業は8%以上を達成することが投資家から望まれている。 何より重要なのは、そのような企業の意思や投資家の要求と、現場の社員が無縁でいられなくなったことだ。 ある製薬会社では明確に利益重週刊ダイヤモンド 2018/03/03 30お仕事を強くし変えよう!社外株主、銀行、消費者などの「成長するの? つぶれないかなあ?」という疑問に答えるためにあるのが財務会計。3カ月間や1年間などの企業の成績、資産の状況などを表す。作成と公表には一定のルールがある。上場企業は財務3表の作成が必須。Prologue