ブックタイトル週刊ダイヤモンド18年4月14日号

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週刊ダイヤモンド18年4月14日号

特集 オーナー社長 最強烈伝(上図参照)。 単独経営とは、創業社長以外に経営に関与しているファミリーがいない企業を指し、孫社長率いるソフトバンクグループなどが該当する。今後の事業承継などを経て、同族経営になる可能性がある予備軍的な存在だ。本特集では原則として、同族経営の企業に加え、単独経営の企業も含めてオーナー企業として扱う。 ただ、オーナー企業に対する世間のイメージはあまりよくない。 メガバンクの40代行員は、「今の安倍首相と財務省の関係のように、社長の意向を〝忖度〟しながら仕事をする必要がありそうで、銀行員の出向先としては人気がない」と打ち明ける。 また、ワンマンなオーナー社長に振り回されたり、二代目や三代目社長の経営ごっこに付き合わされたり、創業社長の相続をめぐるお家騒動に巻き込まれたりと、ネガティブな印象を持つ人が少なくないようだ。外国人投資家が好きなタイプは大物とIT起業家 一口にオーナー社長といっても上表の通り、さまざまなタイプが存在する。 外国人投資家が好きなのは、確固たる経営哲学を持ち、リスクを取って企業を育ててきた大物創業社長タイプ、もしくは独自の発想で新しいビジネスを生み出すベンチャー起業家タイプだろう。 対象人数は少ないが、「分家」社長タイプや「娘婿」社長タイプは意外と結果を残すケースが多い。 いずれにしても、オーナー社長の大きな強みは所有(株主)と経営(経営者)の双方で影響力を行使できるということ。一方、近代経営では、この二つを分離することで経営の健全性を担保し、優秀な経営者による高度な経営を実現できるとされてきた。 しかし実際には、任期が限られ、権力基盤も弱い「雇われ社長」には限界がある。大企業のデジタル改革を支援するBCGデジタルベンチャーズのパートナー兼ジャパンヘッドである平井陽一朗氏は「2期4年をつつがなく過ごして退任するような社長は、OBや同期に配慮して大きな経営判断ができない」と指摘する。 盤石な権力基盤に基づく強烈なリーダーシップを持った創業オーナー社長は、デジタル激動期においてますます存在感を増していくことになる。2018/4/14号_1特_オーナー社長P29オーバープリント済 御子柴確固たる経営哲学を持ち、それが組織にも浸透。カリスマ的な存在本人の意思・能力にかかわらず社長になることを宿命付けられた存在創業一族内で優秀だったが故に抜てきされ、中興の祖となる場合も社員と創業家双方の視点が分かり、バランスの取れた改革ができる常識を超えた発想で新たなビジネスを生み出す。?同様、癖が強い?ワンマン経営の社長に振り回されそう?社長の意向を「忖度」しながら仕事をしている?経営陣は創業一族ばかりで出世できない?相続争いなどのお家騒動で社内がドタバタ?ばかな二代目社長が経営ごっこをしていそう?「女性はお茶酌み」的な古い企業体質スタートトゥデイ・前澤友作(社長)サイバーエージェント・藤田 晋(社長)スズキ・鈴木 修(会長)松井証券・松井道夫(社長)トヨタ自動車・豊田英二(最高顧問)キヤノン・御手洗冨士夫(会長兼CEO)トヨタ自動車・豊田章男(十一代目)三洋電機・井植敏雅(八代目)パナソニック・松下幸之助(故人)京セラ・稲盛和夫(名誉会長)?大物創業社長?ボンボン社長?「分家」社長?「娘婿」社長??のんびりした社風で働きやすそう?創業社長の場合は急成長する可能性もオーナー超入門オーナー企業に対する世間のイメージ上場企業の6割超がオーナー企業オーナー企業とは?特徴オーナー社長のタイプ創業者、もしくはその一族が経営の実権を握っている企業を指す社長を一族で継承する場合、苦労知らずの三代目でつぶれやすいとされる会社の代表者と筆頭株主が同じである企業を指すケースもある具体的には、取締役として経営に関与するか大株主として会社を所有する*単独経営とは、ファミリー関与者が単独である場合。後藤俊夫・日本経済大学大学院特任教授調べ同族経営オーナー企業53%37%10%単独経営一般企業上場企業?×○タイプ 代表例 特徴(二代目以降)ベンチャー起業家29 週刊ダイヤモンド 2018/04/14