ブックタイトル週刊ダイヤモンド18年6月2日号

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週刊ダイヤモンド18年6月2日号

有名老舗旅館。これまで複数の欧州言語を含めた多言語サイトで予約を受け付けていたが、GDPRの中身を知り、日本語と英語のみの対応に絞るという。複数の欧州言語で予約を受け続けることで、GDPRの適用対象と見なされる可能性があると判断したからだ。 だが、そんな弱気な対応もむべなるかな。そもそも旅行・宿泊業の監督官庁である観光庁を外局に持つ国土交通省にさえ、GDPRの対策チームがないのだ。 内閣府の個人情報保護委員会は4月、GDPRの問い合わせ受付窓口の設置を各省庁に通達。同月下旬から、EUから日本に移転する個人データの保護に関する法律のガイドラインについて、パブリックコメントの募集を始めた。 GDPR施行の直前、国交省の担当者は「個人情報保護委員会のガイドラインにのっとって対応するが、パブコメの締め切り自体が施行日の5月25日。それまで各担当部署が『どう対応しようか』と想像している状況だ」と明かした。 世界の個人データ保護の潮流が大きく変わろうとする中、GDPR対策を怠れば、ビジネスチャンスを逸することになりかねない。次ページ以降で、GDPRの詳細な中身とその対策をお届けする。うに、彼らがこれまで“狡猾”に集めた世界中の個人データで荒稼ぎしていることへの批判が、急激に高まっているからだ。GDPRは、米国のIT企業に歯止めをかけようという欧州が打ち込んだ最大のくさびとなる。実際、ケンブリッジ・アナリティカ事件の発覚がGDPR施行後であったならば、フェイスブックは全世界売上高の4%、1700億円の制裁金を科せられていただろうという見立ては、識者の間で少なくない。認識が甘過ぎる日本企業のGDPR対策 そんな欧米の個人データ保護をめぐる価値観のせめぎ合いに、巻き込まれた格好となっているのが日本だ。GDPRの施行が近づくにつれ、事の重大さに遅まきながら気付いた企業が今、GDPR対応を請け負うコンサルティング会社や弁護士の元に殺到している。 一方で、多額のコンサル料を払えない中小企業には、後ろ向きの対応を選ぶところも出始めている。「欧州からの客は、今後お断りするかもしれない」 インバウンド需要に沸き、欧州観光客の間でも人気が高い関西の33 週刊ダイヤモンド 2018/06/02iStock/gettyimagesPrologue5・25──個人データ保護の歴史が変わった